野球殿堂の特別表彰 谷村友一さん 史上6人目の3000試合出場

2024年01月19日 05:30

野球

野球殿堂の特別表彰 谷村友一さん 史上6人目の3000試合出場
79年4月、阪神・巨人戦で球審を務めた谷村さん Photo By スポニチ
 野球殿堂博物館は18日、今年の殿堂入りを発表。特別表彰では元セ・リーグ審判員の故谷村友一氏が選ばれた。
 谷村友一さん(故人)の次女・松村和佳子さん(66)は殿堂入り通知式で感激していた。同じく殿堂入りした黒田博樹氏のゲストスピーカー、山本浩二氏が冒頭に「谷村さんは威厳のあるアンパイアでした」と語ったのだ。「威厳のある、というのは父にとって最高のほめ言葉でした」とお礼を伝えた。

 「まじめで厳格な父でした。家でも審判だなと思っていました」。異なる学校に通っていた長女との校則の違いも把握し、ルール違反だと「アウト」だった。ただ孫の米井林太郎さん(34)は「やさしい祖父でいつも温かく見守ってくれた」という側面もある。

 谷村さんは極東商事(現三菱商事)勤務の父親の駐在先ニューヨーク生まれ。「母親のおへその穴から大リーグを見た」と生まれつきの野球好きだった。

 アマからプロの審判に転向。プロで史上6人目の3000試合出場。プロ・アマの垣根を払い後進の育成に励んだ。一昨年夏、新型コロナウイルス感染で他界。天国に吉報が届いた。 (内田 雅也)

 谷村 友一(たにむら・ともいち)1927年(昭2)8月22日生まれ、米国ニューヨーク出身。旧制同志社中(現同志社高)から同大に進学。大学では野球部主将。卒業後は一般企業に勤めながら京都クラブの二塁手として52年の都市対抗に出場。その後は大学、高校、社会人野球の審判員として活躍。59年にセ・リーグ審判員となり、在籍33年間で歴代17位の通算3026試合に出場した。97年から00年までは全日本野球会議審判技術委員会委員。22年7月31日、94歳で没。

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