絶滅危惧種になりつつある球界の「チーム・マルガリータ」を応援したい件

2024年01月19日 07:15

野球

絶滅危惧種になりつつある球界の「チーム・マルガリータ」を応援したい件
新人合同自主トレで早くも3度目のブルペンに入った楽天ドラフト3位・日当。前日散髪した丸刈り姿が初々しい Photo By スポニチ
 年が明け、今年も多くの新人がプロの門を叩いた。「ドラフト1位の仕上がりは」「アッと驚く高校生はいるか」など、野球記者として気にかけなくてはならないのは当然のことだが、それ以外に人生の半分以上を丸刈りで過ごしている記者は条件反射的に「仲間」に目がいってしまう。
 今年から担当する楽天ではドラフト3位の日当(東海大菅生)が該当する。入寮の際に「これは伸びかけなんですけど、気合で坊主にしたりとかありました」と説明した18歳。記者は幼稚園の頃、母親に「マルコメ味噌」のCM出演に応募させられ、サッカー少年だった中、高時代は大事な大会の前には必ず頭を丸めて臨んでいたこともあり、取材の際に思わず「親近感が湧くなあ」と漏らしてしまった。

 最も記者の胸を躍らせたのは西武のドラフト6位・村田(皇学館大)だ。ネットに上がった画像を見て一瞬でファンになった。入寮の際に手にしていたのは、記者が愛用しているものと同じパナソニック社製の「ボウズカッター」で間違いないだろう。長さも記者と同じ3ミリで「髪の毛は野球に必要ない。丸刈りのメンバーを増やしたい」とのコメントも百点満点だ。新人ではないが、昨年まで担当した巨人・秋広も「師匠」の中日・中田とともに気合の丸刈り姿を披露。今季にかける思いを感じた。

 西武担当だった21年には、験担ぎで髪を伸ばし始めていた高橋光から「万が一、負けたときは、どれくらい切ればいいですかね?」と問われたことがある。「僕ぐらいじゃないか?」と返答すると、間髪入れずに「絶対に嫌です!何か悪いことをしたみたいじゃないですか!」と完全拒否。そんな右腕は同僚の今井とともに「チームロンゲ」を結成し、勢力を拡大している。

 昨夏の甲子園大会は、自由な髪形で話題となった慶応が優勝。大きな話題を集めた。かつては野球部=丸刈りが当たり前だったが、今後は絶滅危惧種となっていくのだろうか。記者の立場としては、あれこれいう時代でもないし、髪が長かろうが、短かろうが、個性は大事にしてほしいと思う。丸刈りのメリットは人の印象に残りやすい。風呂上がりが楽な点などを挙げられるが、デメリットは防御力。夏の直射日光と冬の寒さに弱く、タオルが引っかかるということだろうか。同じようなことを感じているであろう球界の「チーム・マルガリータ」は無条件で応援していきたい。(記者コラム・花里 雄太)

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