パドレスの開幕投手候補マスグローブ 対大谷翔平は無安打も対ドジャースは0勝7敗 開幕投手どうなる?

2024年03月10日 10:15

野球

パドレスの開幕投手候補マスグローブ 対大谷翔平は無安打も対ドジャースは0勝7敗 開幕投手どうなる?
パドレス・マスグローブ(AP) Photo By AP
 パドレスの開幕投手と目されるジョー・マスグローブ(31)は過去にドジャース・大谷翔平投手(29)とは7度対戦しており、まだヒットを許していない。
 初対戦は21年8月27日で、マスグローブはエンゼルス相手に3安打完封、9奪三振と圧倒。1番打者の大谷もカーブに浅い左飛、二ゴロ、浅い中飛、直球に中飛だった。2度目は23年7月4日。この時もマスグローブは7回3安打1失点、11奪三振の好投を見せた。3番・大谷は高めのカットボールに空振り三振、カーブに浅い左飛、カットボールに一ゴロだった。

 マスグローブはメジャー8シーズンで通算60勝57敗、防御率3.72。3年連続で2桁勝利を挙げており、22年はオールスターにも選出された。直球は全投球の24%程度で昨季も平均球速は93.1マイル(約149.8キロ)と速くないが、多彩な変化球を駆使。カーブ、スライダー、スイーパー、チェンジアップなどでボール球を振らせるのが得意だ。

 昨季も17試合に先発し、10勝3敗、防御率3.05の好成績だったが、8月に肩を痛めシーズンを早めに終えていた。そしてこの春はなかなか調子が上がってこず、2月22日、26日のオープン戦最初の2試合はともに初回の途中で降板し、防御率43.20だ。26日のガーディアンズ戦は低めにボールを集めようとしたが、甘く入った変化球を狙い打たれた。

 そこで3月3日はオープン戦ではなく、チームメート相手の練習試合に登板。同僚のマニー・マチャドに「身体の開きが早いから、打者から早くボールが見えてしまう」とアドバイスをもらった。7日もレンジャーズのマイナーリーガー相手のBゲームで、64球を投げ、4安打1失点、1四球、5三振だった。マスグローブは「試合を積み重ねながら調子を上げて行くタイプ、打者に投げながらアジャストしていく」と説明している。

 ちなみにマスグローブのドジャース相手の通算成績は11試合に先発し、0勝7敗、防御率3.92。防御率がすごく悪いわけではないが、相性は良くない。果たして開幕戦までにいかに調子を上げて行けるのか?

 スポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」がそんなマスグローブについて、リーダーとして価値が高いと報じている。球団のあるサンディエゴ出身だが、投手コーチと話し合い、2年連続で1月に本拠地ペトコパークでミニキャンプを行った。今年は40人枠に入っている投手と捕手はほぼ全員参加、他に若手有望株たちも集まった。球団の用具係はマスグローブの背番号にちなんで「キャンプ44」と命名している。投手コーチのみならず球団のトレーニングスタッフたちも加わった。

 「自分自身の経験から言うと、メジャー1年目は環境に慣れるのに大変だった。チームメートの名前と顔を覚えないといけなかったし、どこにいて、ブルペンではどうすればいいか、わからないことだらけだった」とマスグローブ。左腕トム・コスグローブは23年シーズン中にメジャーデビューを果たし、54試合で防御率1.75の好成績だったが、1年前にこのミニキャンプで本球場のペトコパークを体験できていたのが大きかったと明かす。今回もマスグローブの家に宿泊し、毎日一緒に汗を流すことでトレーニングの仕方も学んだ。12月にトレードでヤンキースから移籍して来たマイケル・キングも早くチームに溶け込めたと感謝している。

 マスグローブは自分自身のことだけでなく、投手陣全体がいかに良くなるかを考える選手。今季のパドレス投手陣はマスグローブとダルビッシュ有を除くと、経験の少ない投手がほとんどで、チームの成功は新しい選手の活躍にかかっているだけに、マスグローブのリーダーシップの価値は高い。1月のキャンプは米国の他の街だと寒くて無理だが、サンディエゴは年中暖かいから可能という側面もある。

 現在、パドレス・ダルビッシュ、ドジャース・山本由伸投手はいずれも3月21日の開幕2戦目の先発が有力視されている。しかし、2月29日にMLBネットワークのジョン・モロシ記者が2人が開幕戦で投げ合う可能性を指摘した。開幕投手の行方に大きな注目が集まっている。

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