尚弥 史上最速5年7カ月で2階級4団体王座統一だ! コンディションは「バッチリです」

2023年12月26日 05:00

格闘技

尚弥 史上最速5年7カ月で2階級4団体王座統一だ! コンディションは「バッチリです」
計量パスした井上(撮影・島崎忠彦) Photo By スポニチ
 歴史的偉業達成へ舞台は整った!4団体王座統一戦の前日計量が25日、横浜市内で行われ、WBC&WBO世界スーパーバンタム級王者の井上尚弥(30=大橋)は55・2キロ、WBA&IBF世界同級王者マーロン・タパレス(31=フィリピン)は55・0キロで一発クリアした。フェースオフでは約8秒間にらみ合った両者。井上が勝てば史上2人目で最速の5年7カ月で2階級4団体王座統一。アジア人、軽量級初の快挙へ、決戦のゴングが鳴る。
 日本人初の4団体王座統一を成し遂げた昨年12月から1年。“モンスター”が再び歴史的快挙に挑戦する。仕上がった肉体を披露した井上は、無数のフラッシュと拍手にマッスルポーズで応じた。「(コンディションは)バッチリです。試合前日なので内に秘めたものはあります」。自ら「歴史的な試合」と位置づける一戦へ静かに闘志を燃やした。

 井上が勝てばテレンス・クロフォード(米国)に続く史上2人目の2階級4団体王座統一を達成。15年4月にWBOスーパーライト級王座を獲得したクロフォードは今年7月にウエルター級で4団体統一し、8年3カ月で達成。対する井上は18年5月にジェイミー・マクドネル(英国)に1回TKO勝ちして王座を獲得してから5年7カ月となり、最速の達成となる。「日本人はたどり着けないだろう位置に行きたい」と話してきた井上が世界も驚く記録を打ち立てようとしている。

 この日、計量後恒例のフェースオフは約8秒で切り上げ、自ら握手を求めた井上。「別に長くやっても仕方ないので。しっかりとタパレスの表情も見られた。昨日(24日)よりも一段と絞ったなという感じ」と短い時間でも相手の観察は怠らなかった。

 にらみ合い同様、試合も早期決着させる。相手タパレスは左構えで井上のプロでの対サウスポー戦績は3戦3勝3KO。14年12月、WBO世界スーパーフライ級王者オマール・ナルバエス(アルゼンチン)に2回KO勝ち。18年10月WBSSでのフアン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)戦は初回70秒KO勝ちで日本人の世界戦最短勝利記録をマーク。そして21年6月マイケル・ダスマリナス(フィリピン)戦は3回TKO勝ちと3戦全て早期決着。データも偉業達成を後押しする。

 スーパーバンタム級転級初戦だった7月のスティーブン・フルトン戦から今回で2戦目。「フィット感はかなりあると思う。前回よりもっとプラスによく仕上げることができた」と自信をみなぎらせた。世界も注目する大一番。モンスターが世界最強を証明する時はもう目の前だ。

 ≪殺気立つタパレス≫フィリピン人初の4団体統一を目指すタパレスも計量を一発でパスした。目がくぼみ、頬はこけている様子で、この日の取材対応はなし。関係者によると、計量前までは周囲も話しかけづらいオーラを出すほど殺気立っていたという。計量後は握手に応じるなど友好ムードで万全をアピール。多くの番狂わせを起こしてきたことで「ナイトメア(悪夢)」の異名を持つ男が、井上の前に立ちはだかる。

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