尚弥　10回KOに判定は「よぎりましたね、それは」タパレスについては「過大評価していたのは攻撃力」

2023年12月26日 22:25

格闘技

尚弥　10回KOに判定は「よぎりましたね、それは」タパレスについては「過大評価していたのは攻撃力」 — ＜井上VSタパレス＞試合後記者会見に臨む井上（撮影・島崎忠彦） Photo By スポニチ

【WBC＆WBO＆WBA＆IBF世界スーパーバンタム級王座統一戦12回戦（ 2023年12月26日有明アリーナ）】世界最速でモンスターが新たな伝説となった。WBC＆WBO世界スーパーバンタム級王者の井上尚弥（30＝大橋）がWBA＆IBF世界同級王者マーロン・タパレス（31＝フィリピン）を10回1分2秒、KOで下し、史上2人目で最速の5年7カ月で2階級4団体王座統一を成し遂げた。この勝利で日本人最多タイの世界戦21勝目となり、世界ベルトは10個目の獲得となった。

　「非常にタフで気持ちの強い選手でした。自分が戦前予想していた通りの選手でした」とタパレスについてリング上でのインタビューで語っていた井上。改めてリングに立ってイメージしていたところと違ったところを聞かれると「過大評価していたのはタパレスの攻撃力。そこは想定していた感じで進めていたけど、ディフェンス面が思ったより凄くて意外とパンチが当てられなかった」と試合を振り返った。

　ダウンを取った後に自分から下がるような（動きを見せたのは）相手を引き出すためかという質問には「試合をやりながら駆け引きがあるので、ダウンを取って攻めすぎずカウンター狙ったりとか。いろんな考えで試合を進めていた」と4団体統一戦ならではの高度な頭脳戦についても語った。

　判定までいくか頭をよぎったのか。井上は笑顔で「よぎりましたね、それは。ただ、ここまで優勢に進めているので、倒したい気持ちもあった。ただ、ボクシングは甘くないので冷静に進めようかなと思っていた」とリング上で最後まで冷静な判断を下していたことも明かした。