三浦瑠麗氏 ミセスMV騒動は「すこし気の毒に思う」よく聞けば青春系ラブソング…「誤解されてしまった」
2024年06月14日 12:38
芸能
![三浦瑠麗氏 ミセスMV騒動は「すこし気の毒に思う」よく聞けば青春系ラブソング…「誤解されてしまった」](/entertainment/news/2024/06/13/jpeg/20240613s10041000223000p_view.webp)
その後、「Mrs. Green Appleの件、言葉を足します」として追記。「コロンブスの卵」というキーワードから着手したとするボーカル・大森元貴の主張について、「コロンブスの卵の逸話とは、知識や技術などの発見が一度なされたあとは当たり前のものになるということです。このキーワードをミュージシャンが用いた理由は、人間には常に新しいものを“発見”し、それを吸収しようとする志向があることを示したかったのでしょう」と分析した。
人類の発展のための「火を起こす」「石器」などの技術の発見がプラスとして捉えられる一方、「そうした人間の営為は同胞の殺戮を生み、使役と搾取を生み、大量虐殺可能な軍事技術や環境破壊などをもたらしてしまう」と、マイナス面も持つことを指摘。
このMVには、「人間の業あるいは本性は、新たな技術や発見を求め続けており、バベルの塔のように人間の驕りと欲望は際限ないのだという世界観」と、「若者が我がこととして受け入れやすい青春系ラブソング」の両面のメッセージが込められていると分析した。
この点に関し、「ミュージシャンがラブソングを書く上で、自分の業を意識した。そこに技術の飛躍的な進歩の先にある地球の未来、環境破壊、戦争だとかを重ねて哀切な思いを感じてしまっている、という理解くらいはちゃんとしてあげた方が良いのではないか」と呼びかけ。
このメッセージを「万人受けさせるため」、「明るくまとめて『ホームパーティ』にしてしまったので、技術進歩と発見、人間の驕り、という難しいテーマがかき消され、誤解されてしまった、というところだろう」と、一連の経緯を推察した。
三浦氏は「アナロジーにアナロジーを重ねていくと、突如として地雷を踏んでしまうことがある。それは彼らがSFとかファンタジー、転生もの的な創作に慣れ親しんでおり、人類を一体のものとして捉えているからだろう」とし、「過去の人間が行った所業を、特定の国籍、人種、そのひと個人に帰属するものとして見なすのではなく、『人類の業』として捉えたことが、誰が加害者-被害者であるかという構図を曖昧にするものとして抗議を呼んだのだと考えられる」と大きなくくりで考察。
最後に「現代社会では『祖先の罪』が現在にまで引き継がれ、人種的国籍的な属性がまとめてその罪を負わされている傾向がある。そこに思いが至らず、敏感なところに触ってしまった、ということだろう」とまとめ、「それは人を殺したり奴隷にしたりする本当の悪というものに生で触れたことが少ないからなのかもしれないが、人類の業として解釈する巨視的な視点が間違っているとは言えないので、すこし気の毒に思う」と締めくくった。