玉木宏 心霊体験を告白 斬新な時代劇「おいち不思議がたり」試写会出席

2024年07月31日 16:30

芸能

玉木宏 心霊体験を告白 斬新な時代劇「おいち不思議がたり」試写会出席
NHK・BS時代劇「おいち不思議がたり」試写会に出席した玉木宏と葵わかな Photo By スポニチ
 【牧 元一の孤人焦点】俳優の葵わかな(26)と玉木宏(44)が共演するNHK・BS時代劇「おいち不思議がたり」(9月1日スタート、日曜後6・45、全8回)は斬新な作品だ。
 最近は制作が困難になりつつある時代劇でありながら、科学で解明できない特殊能力を持つ主人公・おいち(葵)が身のまわりの事件を解明していく推理ドラマであり、なおかつ青春・成長物語の色合いもある。

 7月31日にNHK局内で行われた試写会で、制作統括の佐野元彦さんは「NHKは『大岡越前』や『雲霧仁左衛門』など昔ながらの時代劇を放送するとともに少しでも時代劇の題材を広げたいという思いがある中で見つけた原作をドラマ化させていただいた」と説明した。原作は、あさのあつこさんの小説「おいち不思議がたり」シリーズ、脚本は宮村優子さん、演出は岡田健さんらだ。

 おいち(葵)は、父・松庵(玉木)の診療所を手伝いながら医師を目指している。彼女には、亡くなった人の声を聴いたり姿を見たりする力、何かを背負った人の心を知る力がある。医師の松庵は娘の特殊能力を肯定しつつ、能力があるがために苦しむ娘に「見えるのはいい。でも、見たものを引きずっちゃダメだ」などと助言する。

 そんな2人の関係が作品の肝の一つだ。佐野さんはそれぞれの起用理由について「以前、葵さんの舞台を拝見して凄く良いと心に残っていた。今回、原作を読んでいる時、頭の中で絵が葵さんに置き換わった。これは絶対に葵さんにお願いしようと思った」「玉木さんには、連続テレビ小説『あさが来た』や大河ドラマ『篤姫』など、私にとって大切なドラマに必ず出ていただいている。いちばん信頼している俳優さん」と説明した。

 玉木は試写会で、特殊能力に関する質問に答え、こんな話をした。「数回くらい、お化けを見たことがある。いきなり見えてしまった感じ、よく見たら透けている人がいるという感じ。それは全く知らない人で、何かを訴えかけられるわけでもなく、ただそこにいるという感じだった。一瞬、ビクッとしたが、特に怖くはなかった。だから、今回の作品のように、見えてしまう人はいるんだろうというのは分かる」。娘の特殊能力を肯定する父親は適役のようだ。

 一方、葵は特殊能力について「私にはない力。台本を読んだ時、どうやって見えるんだろう?と思い、それを具現化しないといけないと思って、いろんな人の話を聞いた。この作品の撮影が終わる頃には私も見えるようになっているかもしれないと思ったが、今はまだ何も見えていない」と話した。主人公の不思議な体験の場面の芝居は、役作りのたまもののようだ。

 主人公は特殊能力を持つが、それで事件が解決するわけではない。見えるのは断片だけで、それだけで事件の全容を認識できるわけではないからだ。それゆえに、岡っ引きの仙吾朗親分(高嶋政宏)と行動を共にしていく中で予期しない事態に遭遇することになる。その意外な展開がこの作品の見どころの一つだ。

 葵は試写の感想を「思ったよりミステリー感が強いと思った」と語り、玉木は「ゆったりとした時間が流れているが、そこにどんどん引き込まれる感じ」と話した。この夏から秋にかけて、その斬新さを楽しめそうだ。

 ◆牧 元一(まき・もとかず) スポーツニッポン新聞社編集局文化社会部専門委員。テレビやラジオ、音楽、釣りなどを担当。

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