【高校サッカー】青森山田が2大会ぶりV!「人生の中で一番幸せ」米谷が決勝ゴールで得点王

2024年01月09日 04:55

サッカー

【高校サッカー】青森山田が2大会ぶりV!「人生の中で一番幸せ」米谷が決勝ゴールで得点王
<青森山田・近江>優勝し喜ぶ青森山田イレブン(撮影・西海健太郎) Photo By スポニチ
 【第102回全国高校サッカー選手権決勝   青森山田3―1近江 ( 2024年1月8日    国立 )】 決勝が行われ、27年連続29度目出場の青森山田が近江(滋賀)に3―1で勝ち、2大会ぶり4度目の優勝を飾った。1―1の後半15分、FW米谷壮史(3年)がGKとの1対1を冷静に決めて勝ち越し。22年10月にコーチから昇格した正木昌宣監督(42)は実質、就任1年目で頂点に立った。米谷は市船橋の郡司璃来(3年)とともに通算5ゴールで得点王に輝いた。近江は初優勝を逃し、滋賀県勢として野洲以来、18大会ぶりの日本一には届かなかった。
 スタンドを埋めた観衆からの大声援を堪能した。1―1で迎えた後半15分、縦パスに米谷が反応した。DFラインの裏に抜けると、GKもかわして流し込んだ。今大会5ゴール目は値千金の決勝点。「人生の中で一番幸せすぎて、一生忘れられない。中学から6年間、青森山田でやってきた努力が報われた」。背番号11のストライカーは胸を張った。

 22年10月を境に、選手の心中は多いに揺れた。30年近く指揮を執った黒田剛前監督がシーズン途中に退任。名将の指導を受けるために越境入学した選手にとっては、青天のへきれきだった。一報を知らされた際は、号泣する選手もいたという。

 前指揮官が総監督として同行した前回大会は8強で敗退。オフの練習もなかなかスイッチが入らなかった。

 乗り越えるきっかけとなったのは古川GKコーチの一言だった。「黒田監督から正木監督に代わって負ける。それが一番弱いチームだ」と全体に訴えた。米谷は「勝てないチームになってしまう。自分たちの代は絶対に負けられない」と発奮したという。全国高校総体の3回戦敗退も契機になり、練習から選手たちが厳しく要求し合うようになった。復調の兆しが見えたのは秋になってから。高円宮杯U―18プレミアリーグを制覇した勢いで選手権に乗り込んでいた。

 超高校級選手も、プロ内定選手もいないが、その分、複数人が連動したプレスと強烈な球際の当たりで要所を締めた。1―0で守り勝つ黒田イズムの「堅守速攻」をベースに、正木監督が植え付けたのは追加点を奪う意識。だから同点にされても全く崩れない。運動量を落とさずに速攻から隙を突いて、突き放した。新たなスタイルで勝ち取った4度目のタイトルは歴代6位タイ。主将のDF山本は「最高です。目標としていた日本一に、ホッとした」と顔をほころばせた。国立の5万5019人が新生・青森山田の船出を、確かに見届けた。

 ◇米谷 壮史(よねや・そうじ)2005年(平17)6月20日生まれ、青森県出身の18歳。小学1年からサッカーを始め、青森山田中から青森山田高に進学。高円宮杯プレミアリーグEASTでは15得点で得点ランク2位。卒業後は東海大に進学予定。好きな選手は香川真司。1メートル72、64キロ。利き足は右。

 ▽青森山田 1918年創立で中高一貫の私立校。主な卒業生にテニス男子の錦織圭、卓球で東京五輪金メダリストの水谷隼さんら多くのトップ選手がいる。サッカー部は元日本代表の柴崎岳(鹿島)や、パリ五輪出場を目指すU―23日本代表候補の松木玖生(FC東京)らを輩出した。

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