【バスケW杯】渡辺雄太 世界で負け続けてきた歴史に終止符を「死ぬまで代表活動を続けたい」

2023年09月02日 07:30

バスケット

【バスケW杯】渡辺雄太 世界で負け続けてきた歴史に終止符を「死ぬまで代表活動を続けたい」
渡辺雄太(ロイター)
 【バスケットボール男子W杯順位決定リーグO組   日本ーカボベルデ ( 2023年9月2日    沖縄アリーナ )】 ホーバスジャパンが運命の最終戦に臨む。順位決定リーグO組で世界ランク36位の日本は2日、同64位のカボベルデと対戦する。パリ五輪切符を得るアジア最上位争いで、勝てば文句なし、負けても他国の結果次第で2大会連続8度目の五輪出場が決まる。大黒柱の渡辺雄太(28=サンズ)は勝って自力では48年ぶりとなる五輪切符を手にすることを約束。世界で負け続けてきた歴史に終止符を打つ。
 沖縄での戦いが、いよいよクライマックスを迎える。日本は1次リーグ終了時点では、最短で1日未明にパリ切符を得る可能性があったが、第1戦の結果で2日の最終戦に持ち越された。日本バスケの未来を左右する大一番。負けても他カード次第でアジア最上位になる有利な状況だが、渡辺は「ホテルで決まるのも何かなと思ってたいた(笑)。次勝って絶対決めます」と勝利を約束した。

 今大会の渡辺は1試合平均33・8分出場し、17・3得点。開幕直前に右足首を捻挫して満身創痍(そうい)の中、チームで最も長くコートに立つ。2つの白星は、ともに第4Qでの大逆転劇。フィンランド戦は河村、富永、ベネズエラ戦は比江島が終盤に爆発した。日替わりでヒーローが誕生したが、劣勢の前半にチームを支えたのは紛れもなく渡辺だ。離されそうな時間帯に個人技で加点。2桁ビハインドになっても「1本ずつあせらず返そう」と選手を落ち着かせて勝利に導いた。

 11年8月に16歳で代表デビューし、世界の壁に屈してきた。16年リオ五輪最終予選で五輪切符を逃し、19年W杯は5戦全敗。開催国枠で出場した21年の東京五輪も3戦全敗に沈んだ。今大会前にはパリ切符を逃せば、代表引退することを宣言。6月に米国で八村と食事した際も相手の欠場意向を感じ「俺は今回が最後になるかもしれない」と伝えた。

 NBAシーズン中はホーバス監督からメッセージが来ても、日本代表のことを考える余裕はなく、返信したことはない。世界最高峰リーグで身を削る戦いをしながら、日の丸にこだわるのは「日本を強くしたい」からだ。大会中、河村からは「まだまだ代表引退なんてさせませんよ」と言われた。「必ずパリ五輪切符を取って、死ぬまで代表活動を続けたい」。4試合を終えて2勝2敗。五輪を含めた世界大会出場13回目で勝ち越せば史上初の快挙となる。日本列島を巻き込み、歴史を変える時が来た。

 ▽順位決定リーグ 1次リーグ(L)各組3、4位が4チームずつ4組(M~P組)に分かれ、17~32位を決める。1次L3試合の成績を持ち越し、同組だったチーム以外の2チームと対戦。最終順位は計5試合の成績で、各組の同順位を比較して各組1位が17~20位、2位が21~24位、3位が25~28位、4位が29~32位となる。同順位のグループ内では勝ち数が多い方が上位。並んだ場合は得失点差、総得点、世界ランキングの順で優劣をつける。

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