【簡単解説】野球とソフトボールの違い│グローブやボールなどの用具はどう違う?

2023年09月02日 09:00

【簡単解説】野球とソフトボールの違い│グローブやボールなどの用具はどう違う?
日本の国民的スポーツでもある「野球」。そんな野球から派生して誕生したのが「ソフトボール」。気軽に行えるスポーツとして、学校の体育の時間や地域行事でプレーすることも多いでしょう。 一見似ているようで、実は違いが数多くありま […]

日本の国民的スポーツでもある「野球」。そんな野球から派生して誕生したのが「ソフトボール」。気軽に行えるスポーツとして、学校の体育の時間や地域行事でプレーすることも多いでしょう。

一見似ているようで、実は違いが数多くあります。今回は野球とソフトボールの違いについて簡単にわかりやすくご紹介しましょう。

野球とソフトボールの違いを、簡単にわかりやすく解説!

野球とソフトボールには、主に以下の9つの違いがあります。

  • グラウンドの広さ
  • 塁間距離
  • ピッチャーの投球距離
  • ボールの大きさ
  • バットの大きさ
  • ピッチャーのフォーム
  • イニング数
  • 交代ルール
  • 走塁ルール

一覧表にすると、以下の通りです。

  野球 ソフトボール
グラウンドの広さ 広い

狭い
塁間距離
ピッチャーの投球距離
ボールの大きさ 小さい・軽い 大きい・重い
バットの大きさ ・高校野球:金属製
・大学やプロ野球:木製
カーボン製であることが多い
ピッチャーのフォーム 上手や横手などさまざま 下手投げが義務付けられている
イニング数 9回 7回
交代ルール 1度交代されてベンチに退くと、その試合に再出場できない 1度退いた後も、再び同じ打順に復帰できる(リエントリー制度)
走塁ルール あり ピッチャーの手からボールが離れるまで塁から離れることが禁止

「フィールドの違い」「用具の違い」「ルールの違い」に分けて、この9つの違いをわかりやすく解説します。

フィールドの違い

グラウンドの広さ

球場はソフトボールに比べ、野球の方が広くなっています。

▼ホームベースから外野フェンスまでの距離

  野球 ソフトボール
男子 76.2m以上 68.53m以上
女子 67.06m以上 60.96m以上

ソフトボールは、ボールが飛びにくいだけに球場も狭くなっています。ちなみに、野球場は右中間や左中間が深いのですが、ソフトボールはホームベースからの外野フェンスまで距離が一定です。

ちなみに、一般的な野球場は、

  • レフト・ライトフェンスまでの距離が90〜100m
  • バックスクリーンまでは120m前後

です。

塁間距離

塁間の長さもそれぞれ異なります。野球の塁間は27.431mに対し、ソフトボールの塁間は男子14.02m、女子13.11m。バッターボックスも野球は11.9cm×182.8cm、ソフトボールは91cm×213cmと、形も若干異なります。

さらにソフトボールの一塁ベースには「ダブルベース」と呼ばれる、白とオレンジのベースが設置されているのです。

ソフトボールのベース

その理由は、ソフトボールは塁間が狭いので、バッターランナーと野手が交錯しやすいから。オレンジベースは打者走者しか使えず、一塁を駆け抜けるときに踏みます。

ピッチャーの投球距離

ピッチャーとキャッチャー間の距離は野球が18.44mなのに対して、ソフトボールは男子が14.02m、女子が13.11mです。

一般的にソフトボールの方が球速は出にくいのですが、距離が近いため体感速度は野球より速くなります。その速度は、プロならば160〜170km/hに及ぶこともあるそうです。

また、野球の場合はピッチャーマウンドという盛り上がった場所から投球するのに対し、ソフトボールは平坦な場所から投球します。これも、大きな違いのひとつです。

用具の違い

\次:ボールやバッドの大きさの違い/

ボールの大きさ

野球(硬式球)が周囲22.9〜23.5cm、重さ141.7〜148.8gであるのに対し、ソフトボール(3号球)は、30.48cm、重さ190〜195gと、大きさ・重さともに野球を上回ります。

実際に手に持ってみると、ソフトボールの方が多少投げにくさを感じるでしょう。

ソフトボールのボール

バットの大きさ

バットは明確な太さ・長さは決められていません。ただし、野球の方が太めです。

素材も異なり、野球なら高校野球では金属、大学やプロ野球では木製のバットを使います。

対してソフトボールは、カーボン製のバットを使うことが多いでしょう。

ルールの違い

ピッチャーのフォーム

野球とソフトボールの分かりやすい大きな違いが、ピッチャーの投球フォームです。野球の場合は上手や横手などさまざまなフォームで投げますが、ソフトボールは下手投げが義務付けられています。

ソフトボールはルールも厳しく、投げるときに肘と手首が体の側を通過しなければなりません。体から離れて投げると、不正投球になってしまうこともあるのです。

さらに腕回転は1回まで、半径2.44m内のピッチャーズサークル内での投球など、さまざまな制限が定められています。

イニング数

野球は基本的に9回までプレーしますが、ソフトボールは7回まで。

さらに野球は9回で決着がつかなければ「延長戦」を行うのに対し、ソフトボールでは8回からノーアウトランナー2塁で行う「タイブレーク制度」を導入しています。

交代ルール

野球は1度交代されてベンチに退くと、その試合に再び出場することはできません。一方でソフトボールは、1度退いた後も再び同じ打順に復帰できる「リエントリー制度」が導入されています。そのため、ソフトボールでは試合序盤に代打や代走を起用することも珍しくないのです。

なお、プロ野球のパリーグではDH制(指名打者制度)と言い、打撃専門の選手を登録することができます。しかしソフトボールでは、DP(打撃専門)とFP(守備専門)の選手登録が可能です。

DP制度を使用すると10人が出場可能となり、打撃はDPの選手、守備はFPの選手が対応します。

走塁ルール

プロ野球の試合では、よくランナーがリードを取っているシーンを目にするでしょう。これをピッチャーが牽制し、警戒する場面も多々あります。

しかしソフトボールは、ピッチャーの手からボールが離れるまで塁から離れることを禁止。基本的にリードは認められていません。

ソフトボールプレイヤー

似たようなスポーツに見えても、実は違いの多い2つのスポーツ。野球は球の速さやダイナミックさ、ソフトボールは瞬時の判断力やスピード感が求められ、戦術もそれぞれ異なります。

ご自身でプレーする際はもちろん、試合観戦の際にも、それぞれの違いを頭に入れておくと新たな観点で楽しめます。

<Text:古山貴大>

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