【バスケW杯】素早い攻守の切り替えでカボベルデの大きさに対抗 日本の強みがハマる

2023年09月02日 04:44

バスケット

【バスケW杯】素早い攻守の切り替えでカボベルデの大きさに対抗 日本の強みがハマる
日本代表予想スタメン&出場データ Photo By スポニチ
 【バスケットボール男子W杯順位決定リーグO組   日本ーカボベルデ ( 2023年9月2日    沖縄アリーナ )】 【元日本代表主将 篠山竜青 ここがポイント】日本代表は8月31日の順位決定リーグ初戦のベネズエラ戦で、第4Q序盤に最大15点差をつけられながら劇的逆転を演じた。前回19年W杯中国大会で主将を務めた元日本代表のポイントガード篠山竜青(35=川崎)が熱戦を振り返り、2日のカボベルデ戦のポイントを語った。
 バスケをはやらそうと、わざとやってるんじゃないかと思うぐらい劇的な展開で、心を動かされた。内容的には負け試合。1次リーグは世界トップ10に挑戦する構図だったが、パリ五輪を懸けた失うものがある試合になり慎重になった。40分間のうち37分ぐらいは相手ペース。勢いに乗れない中、守備で我慢してついていけたことが大きい。重苦しい展開でも沖縄アリーナが後押しを続けてくれたことも、最後の比江島選手の爆発につながった。

 スイッチが入った比江島選手を止められる選手は日本にもアジアにもいない。決して神がかり的な活躍ではなく、本来の力を出しただけ。ペイントエリアに入ってフィニッシュに持ち込む駆け引き、技術は絶品。元々3点シュートは試投数も成功率も高くなかったが、ホーバス監督になって意識を変えた。33歳で成長しているのは素晴らしい。外の精度が上がりプレーの幅が広がったことで、世界基準でも止められない選手になりつつある。

 河村選手は出だしは硬かったが、第4Qの激しい守備、冷静なゲームコントロール、仕留める力は光った。(25得点9アシストした)フィンランド戦の経験が自信になり、大会を通して成長している。富永選手は3点シュートが当たらないなりに、ペイントアタックに切り替えたり、守備で気持ちを見せたりしている。全てが良い経験になる。

 カボベルデはサイズに優位性があるが、大きい選手がついてこられない日本のトランジションバスケ(攻守の切り替えが早いスタイル)は効く。今大会の最後10分の強さは、第3Qまでの戦いがボディーブローになり相手の運動量が落ちることも関係している。9日間で5試合目。体力的にも厳しいが、最後も日本らしいバチバチの走り合いを40分間してほしい。

 インサイドの戦いも重要で、ホーキンソン選手の負担を減らすためにも、川真田選手が鍵を握る。つなぎで出て相手ビッグマンを抑え、会場をあおるパフォーマンスが出るような展開になれば最高。4年前のW杯は、アジア1位にどうやってなるんだ、と思うくらい世界は遠かったが、自力でパリ切符をつかめるところまで来た。八村選手抜きでこの結果。日本バスケの未来はまぶしい。 (19年W杯日本代表主将)

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