ラグビーW杯チリ戦のキーマンは“シン・笑わない男”ライリー イケメンCTBが静かに燃える

2023年09月07日 03:00

ラグビー

ラグビーW杯チリ戦のキーマンは“シン・笑わない男”ライリー イケメンCTBが静かに燃える
攻守の連係確認で軽快に動くライリー(撮影・滝本雄大) Photo By スポニチ
 ラグビーW杯フランス大会は8日に開幕する。日本代表は6日、10日にトゥールーズで行われる1次リーグD組初戦のチリ戦に向け、同市で全体練習を行った。CTBディラン・ライリー(26=埼玉)は報道陣に公開した約15分間で攻守の連係を確認。トライも期待される爽やかイケメンが、子供の頃から憧れだった初の大舞台で暴れる。
 爽やかなクールガイが、静かに闘志を燃やした。初のW杯が目前に迫り、全体練習では防御面を中心に陣形を確認したライリー。練習後の取材では、冷静に話しながらも一つ一つの言葉に力を込めた。子供の頃にテレビ越しに憧れた舞台へ「ラグビー界の頂点。夢のような気持ちでとてもワクワクしている」と開幕を待ち望んだ。

 ポジションはCTBだが、トライゲッターとしても期待される。10歳でラグビーを始める前まではサッカー、陸上、水泳、ホッケーに打ち込み、各競技で培った身体能力が武器。コンディションやトレーニング面を担当する太田千尋コーチが「最大速度は一番、ディランが速い」と認めるほどの快足バックス。22年シーズンではリーグワン初代トライ王に輝き、ランスキルはもちろん、ステップワークや決定力も兼ね備える。

 何より大会中に注目したいのが、トライを取った後の表情だ。感情を表に出すことが少なく、クールに振る舞う。「チームメートのハードワークがなければ、自分のところへボールは回ってこないし、トライを取ることはできない。トライを取ることができるのはチームのおかげという考えが根底にある。だから、クールになる」。父CJさん、母ローナさんは「謙虚さ」を大切にし、家訓は「誠実さと真面目さ」。そんな両親を見てライリーも育った。

 オフの顔は爽やか笑顔のイケメンだが、グラウンドでは頬を緩めることはない。埼玉のチームメートの稲垣と同じように“笑わない”。W杯で活躍すれば、ラグビーファン以外からのお茶の間でも人気は必至で、稲垣のように愛称が付く可能性もある。ライリーは「笑わない男の称号はガッキーさん」と言うが、新たな「笑わない男」が誕生するかもしれない。

 ◇ディラン・ライリー 1997年5月2日生まれ、オーストラリア・ゴールドコースト出身の26歳。ボンド大卒。南アフリカのダーバンに生まれ、10歳の時に一家でオーストラリアに移住。10歳でラグビーを始め、U20オーストラリア代表に選ばれた経験がある。試合前ルーティンはストレッチと音楽鑑賞。コーヒーが好き。日本代表通算14キャップ。ポジションはCTB、WTB。1メートル87、102キロ。

 ≪コーネルセンもデビュー心待ち≫ロックのジャック・コーネルセンもW杯デビューに向け「夢舞台まで、すぐそこまで来ていてワクワクしている」と心待ちにした。世界ランキング14位の日本にとって、同22位のチリは格下だが情報は少ない上に、今月にはW杯出場国のウルグアイと接戦を演じるなど侮れない。この日は防御面での連係を確認し「フィジカルが強いし、ボールもしっかり運ぶ。モメンタム(勢い)をつくられると止めるのが難しい。だから今週、フォーカスしているのはディフェンス」と話した。

 ≪「良い準備した」日本戦へ自信≫チリは2日に大会中の拠点となるフランス・ブルターニュに入り、1次リーグD組初戦の日本戦に向けて調整を続けている。5日には会見が行われ、リカルド・アシスタントコーチは「どのようにボールを奪うか、そして日本の攻撃方法に焦点を当ててきた」と話した。初出場で世界ランキング22位は今大会に参加する20チームで最も低いが、米大陸第2代表プレーオフを制した勢いがある。FBアジャルサは「我々はフィジカル面で非常に良い準備をしてきた」と自信を口にした。

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