発酵食品でダイエット!思った以上に「瘦せ効果」が期待できるかも

2023年09月07日 09:00

発酵食品でダイエット!思った以上に「瘦せ効果」が期待できるかも
発酵食品とは、いろいろな微生物によって栄養素や味に変化が生じ、その質を高められている食品のことをいいます。 微生物によってもたらされる変化のひとつに「腐敗」がありますが、「腐敗」は有害な変化です。対して、微生物によってお […]

発酵食品とは、いろいろな微生物によって栄養素や味に変化が生じ、その質を高められている食品のことをいいます。

微生物によってもたらされる変化のひとつに「腐敗」がありますが、「腐敗」は有害な変化です。対して、微生物によっておこる有益な食品の変化を「発酵」といいます。

食品が発酵することで食品の保存性や栄養価が高まり、味と香りもよくなります。日本では縄文時代からすでに食べられていたと考えられています。

ダイエットで発酵食品を摂るメリット

ダイエットをしたい方にとって、発酵食品はとても有益です。ここでは、その理由を説明します。

腸内環境を整える

便秘はダイエットの大敵です。便秘になると体の中に不要な老廃物が蓄積します。代謝がうまくいかなくなり、脂肪がたまりやすい状態になるのです。

便秘にならないように腸内環境を整えるには、腸内細菌のうち、いわゆる善玉菌を増やさなければなりません。善玉菌が増えると、悪玉菌が増えるのを抑制するほか、腸の動きが促進されてお通じがスムーズになります。

そこで登場するのが発酵食品です。発酵には善玉菌が関わっているため、発酵食品を食べることは、善玉菌を増やすのにとても役立ちます。

糖質、脂質を排泄しやすくする

発酵食品に関わる微生物のひとつに、乳酸菌があります。乳酸菌は、食物繊維と似た働きをすることがわかっています。

また、乳酸菌は多糖成分という物質を作ります。これが糖質や脂質の吸収を抑え、排泄を促すと考えられているのです。

さらに、余分な糖質の吸収を抑えることで血糖値の急激な上昇を抑えます。その結果、余分な糖質が脂肪細胞に取り込まれることを防げるのです。

代謝アップをサポート

発酵食品の発酵がすすんでいくと、食品中のビタミンB群が増加することがわかっています。ビタミンB群は、糖質や脂質をエネルギーに変化させるときに必須です。

そのため、発酵食品は、糖質や脂質をエネルギーに変え、体全体の代謝をあげることに役立つと考えられています。

代表的な発酵食品リスト

ここでは、身近に食べられている代表的な発酵食品をご紹介します。

調味料など

発酵調味料は日本での歴史が深く、麹菌などの酵母を用いて発酵させたものが多くあります。代表的な発酵調味料には、以下があります。

  • 醤油
  • みりん
  • 味噌

そのほか、魚を発酵させて作る魚醤(ぎょしょう)も発酵調味料のひとつです。海外では、ナンプラーとして親しまれています。また、豆板醤もそら豆を発酵させて作る発酵調味料です。

ぬか漬け

きゅうりや大根、ナスなどの野菜類を発酵させて作ったぬか漬けは、野菜不足も補うことができます。

肉・魚類

サラミやペパロニなどは、豚肉を乳酸菌で発酵させて作ります。また、ハム類のうち、生ハムも実は発酵食品です。豚肉を塩漬けにして、熟成庫で発酵させて作ります。

さらに、滋賀の名物の「くさや」も発酵食品のひとつです。くさやは、くさや液という発酵液が使われ、さまざまな菌によって発酵されています。

酒類

酒類にも、さまざまな発酵作用を使って作られているものがあります。日本の代表的なお酒のひとつ、日本酒はお米を発酵させて作ります。また、ワインは、ブドウをワイン酵母で発酵させたものです。

加えて、麦を原料とするビールは、ビール酵母を使って麦を発酵させて作ります。最近各地で作られているクラフトビールも発酵食品です。

お茶

お茶も、発酵作用を使っているものがあります。たとえば、緑茶、烏龍茶、紅茶は同じ原料から作られていますが、発酵の度合いによりそれぞれ分けられています。緑茶は不発酵茶、烏龍茶は半発酵茶、紅茶は全発酵茶です。

デザート類

デザート類のなかでも、ヨーグルトは乳酸菌の発酵の力を活用したものとして有名です。メーカーごとに、いろいろな種類の乳酸菌を使ったヨーグルトも発売されています。

また、ナタデココもココナッツの果汁を酢酸菌により発酵させたものです。

さらに、関東で作られているくず餅は和菓子で唯一の発酵食品といってもよいでしょう。くず餅は小麦粉のでんぷん質を発酵させてできたものです。なお、同じ「くずもち」でも、関西の葛餅は葛粉を使ったもので、発酵の工程はありません。

発酵食品の効果的な食べ方

発酵食品はそのままでも栄養価が高く、健康やダイエットに効果的ですが、より効果を高める方法があります。ここでは、その方法を紹介します。

発酵食品同士で組み合わせて食べる

発酵食品同士を一緒に食べると、複数の微生物による相乗効果が期待できます。

たとえば、納豆とキムチです。納豆菌は、乳酸菌のえさになる物質を作り出すことが知られており、キムチには乳酸菌が含まれています。そのため、一緒に食べると相乗効果を狙えるでしょう。

また、甘酒とヨーグルトの組み合わせもおすすめです。麹でできた甘酒には、たくさんのオリゴ糖が含まれ、ヨーグルトに含まれる乳酸菌のえさになります。

組み合わせるとラッシーのような味わいになるほか、分離しにくいので、作り置きもできて便利です。

食物繊維と一緒に摂る

発酵食品と一緒に食物繊維を食べるのも効果的です。食物繊維は、発酵するとき菌類のえさになります。

また、麹には糖質が多く含まれています。食物繊維と一緒にとることで、余分な糖質を排泄する効果も期待できるでしょう。ダイエット効果を高めるためには重要です。

発酵食品をとるタイミングはいつがいい?

発酵食品は、朝昼晩の一日を通して食べるとよいでしょう。なかでも、夕食時に発酵食品を摂るのがとくにおすすめです。発酵食品は、タンパク質やでんぷんなどの栄養素が微生物により分解されているものが多いので、夕食に摂っても負担が少ないといえるからです。

また、ヨーグルトの乳酸菌は夜食べると朝の便秘解消につながるという考え方もあります。

記事監修プロフィール


山形 ゆかり
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師。薬膳アドバイザー。フードコーディネーター。病院薬剤師として糖尿病患者の服薬指導中に食養生に着目。牛角・吉野家、薬膳レストランなど15社以上のメニュー開発を行う。現在は、「健康は食事から」をモットーに、漢方のプロとAIが適した漢方薬をお手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」や山形ゆかりの薬膳チャンネルでも情報発信をしている。
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●Medical Health CH:https://www.youtube.com/channel/UC7XLi90xVGs_NnKhowC0G2w

<Edit:編集部>

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