岩崎亜久竜「人生で一番幸せ」 3差7位から猛チャージ涙の初V

2023年10月16日 04:50

ゴルフ

岩崎亜久竜「人生で一番幸せ」 3差7位から猛チャージ涙の初V
日本オープン初優勝の岩崎亜久竜はカップを手に笑顔(撮影・井垣 忠夫) Photo By スポニチ
 【男子ゴルフツアー日本オープン最終日 ( 2023年10月15日    大阪・茨木CC西C=7315ヤード、パー70 )】 3打差7位から出た岩崎亜久竜(あぐり、25=フリー)が6バーディー、1ボギーの65をマークし、通算8アンダーでツアー初優勝を飾った。今季主戦場とする欧州ツアーでは棄権1試合を含めて8試合連続で予選落ちするなど苦戦が続いていたが、日本最高峰の舞台を制し、5年シードを手にした。
 最後まで攻めた。直後の組の石川を1打リードして迎えたパー5の最終18番。岩崎は1打目を右の林に打ち込んだ。だが、テレビ塔の障害物による救済を受けたこともあり、「ラフだけどボールが浮いていた」と2オンを狙える状態だった。「遼さんを応援する人が本当に多い。確実にバーディーを取って、プレーオフをせずに優勝したい」。4Iを選択し、フェードの低い軌道で放たれた2打目は238ヤード先のグリーンに着弾。2パットで楽々バーディーを奪い、栄冠を引き寄せた。

 昨季の日本ツアー賞金ランク3位の資格で今季は欧州ツアーに参戦。ところが、15戦で予選通過はわずか3度、最高60位と「打ちのめされた」。難しいラフやピン位置は、日本オープンに通ずるものもあった。「そういうところで攻めて、ミスしてもリカバリーする能力が必要」との教訓を勝負どころで生かした。

 11番から見守ってくれたツアー通算20勝の谷口徹と抱き合い、うれし涙を流した。アドバイスを受けるのはもちろん、食事もよくごちそうになるという55歳のベテランのことを、親しみを込めて“パパ”と呼んでいる。「ラウンド中は緊張してて苦しかったんですけど、(谷口さんに会って)緊張が解き放たれた」と照れくさそうに笑い、「人生で一番幸せ」と喜んだ。

 1メートル81の長身を生かした飛距離が自慢の25歳は、将来の米ツアー参戦を夢見る。今大会優勝で、来年全英オープンの出場権を獲得。「大きいチャンスを頂いたので、そこを生かして海外でも活躍できるように頑張ります」。“海外でも通用する名前を”と名付けられた亜久竜の名を世界に広めていく。

 ◇岩崎 亜久竜(いわさき・あぐり)1997年(平9)12月17日生まれ、静岡県出身の25歳。8歳からゴルフを始め、クラーク高から日大へ進学。20年9月にプロ転向。22年は2位に3度入り、賞金ランク3位の資格で今季は欧州ツアーを主戦場としていた。1メートル81、86キロ。

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