元西武の木村昇吾「歓迎したい」プロ野球選手の転向呼びかけ 28年ロサンゼルス五輪追加競技にクリケット

2023年10月16日 21:19

五輪

元西武の木村昇吾「歓迎したい」プロ野球選手の転向呼びかけ 28年ロサンゼルス五輪追加競技にクリケット
クリケットが28年ロサンゼルス五輪での追加種目に決まり、会見に応じる日本代表の木村昇吾 Photo By スポニチ
 元プロ野球選手、大歓迎です!国際オリンピック委員会(IOC)は16日、インド・ムンバイで総会を開き、2028年ロサンゼルス夏季五輪の追加競技に、野球・ソフトボール、フラッグフットボール、クリケット、ラクロス、スカッシュの5競技を承認した。
 英国や元植民地などの国を中心に行われ、世界の競技人口はサッカーに次ぐ2位と言われるクリケットは、1900年のパリ五輪以来、128年ぶりの復活。日本の中央団体である日本クリケット協会は栃木県佐野市の国際クリケット場に併設された事務局で会見を行い、出席者は一様に喜びを口にした。

 中でもプロ野球の横浜、広島、西武で活躍し、戦力外となった17年オフにクリケットに転向した日本代表の木村昇吾(43)は「非常にうれしい。注目度が増すと思う。普及や僕らの活動にも厳しい目や声が向くと思うが、出場できるように、みんなで頑張りたい」と喜びを口にした。

 現在、男子日本代表の世界ランキングは50位。ロサンゼルス五輪の出場枠は男女各6カ国となる見通しで、現実的に出場権の獲得は困難を極める。代表副将でニュージーランド育ちの桜野玲央(24)も「28年に出場する可能性は、現実的には高くないと思う」と素直に口にしたが、そこで頼りになるのが、「クリケット界の宣伝部長」を自認する木村の発信力だ。

 投げる、打つ、走る、守ると共通点も多い野球とクリケット。木村は「簡単にできる競技ではない。僕が転向したころよりもはるかに(日本は)レベルアップした」と前置きしつつ、プロ野球選手の運動能力、技術、体力、プロアスリートのメンタリティーを誰よりも知るだけに、「(プロ野球選手が)流れてこれば、世界を獲れる。そのくらい、日本人に向いているスポーツ」と断言。6年前の自身と同様、この時期に戦力外通告を受けた後輩たちに、「こんなスポーツがあると紹介できる。歓迎したい」と呼びかけた。

 日本の競技人口は4000人ほどで、もちろんプロチームも存在しない。「お金の面は厳しい」と食べていける競技ではないからこそ、五輪採用を機に認知を高め、裾野を広げ、日本でもメジャーなスポーツにしていきたい考え。28年には48歳になるが、「始めて10年になる。節目の年。選手として出場を目指すのは当然」と木村。クリケット界でもプロ選手になるという目標とともに、新たに加わった目標を追い求めていく。

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