「心が壊れそう、助けて」と思うあなたへ、臨床心理士が伝えたいこと
2023年12月23日 09:00
悩み事を抱えていたり、漠然とした不安を抱えていたりすると、時に「心が壊れそう」「助けて欲しい」と思うことがあるかもしれません。そんな方々にむけて臨床心理士からの言葉を『心が壊れてる人の「顔つき」や「特徴」』という記事からピックアップしてご紹介します。
▼お話を聞いたのは……
大阪カウンセリングセンターBellflower
町田 奈穂 さん(臨床心理士)
「心が壊れそう、助けて」という人へ
「助けて」というあなた。人に助けを求めるのは、大変勇気のいるものですよね。勇気を振り絞ってSOSを出していただいて、ありがとうございます。
そして、日々、仕事や家事・育児や勉強など、様々な出来事をよく頑張っておられます。頑張って、頑張って、頑張って、今少し、疲れてしまったんですね。大変でしたね。お疲れ様です。
頑張り続けてきたあなた。今は少しお休みが必要な時期です。お休みも簡単に取れるものではありません。でも、勇気を出してSOSが言えたあなただからこそ、勇気を持って休んでみませんか。
1人で抱え込まず、周りを見てください。あなたを助けたいと思って、伸ばされている手は意外とたくさんあるものです。勇気を持ってあなたも手を伸ばしてみてくださいね。
心が壊れ切ってしまう前に……
取り急ぎ、ストレスや疲労の原因となっているものから離れましょう。仕事が原因であれば、早急に精神科を受診し、診断書をもらい、休職手続きを行いましょう。
休職中は給与をもらえないケースが一般的ですが、会社の業務が原因で発症したうつ病による休業など、種類によっては休職中にお金を受け取れる制度があります。どの制度を利用するにしても、医師の診断書をもらったり、対象となる機関に連絡したりなど一定の期間内の手続きが必要となります。
本当に心が壊れきってしまうと、そのような手続きが一切できなくなります。「自分が壊れていくのがわかる」それがギリギリのタイミングです。そう感じたらまず「離れる・休む」を実行しましょう。
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心が壊れてしまった人は、その心を大切に直すために、
- まずはとにかく休む
- 少し落ち着いてきたら、規則正しい生活を心がける
この2つを実践してみてください。
心が壊れている人は、やらなければいけないことに精一杯で苦しくなっていることが多いです。このような人は、交感神経が活発になり過ぎているので、休むことができず、常に身体にエンジンがかかっている状態と言えます。車もエンジンをかけっぱなしにしていては、壊れてしまいますよね。それと同じです。たまにはエンジンを切って、ガソリンやオイルを十分に補充してあげる必要があるのです。
1.まずはとにかく休む
仕事・家事・勉強などから一切離れ、食べる・休む・寝るに注力し,何もせずゆっくり過ごす時間を意識しましょう。スマホやTV、パソコンなどSNSからも離れ、「何もしない、ただ生きるために最低限必要なことだけをする」のがポイントです。
これで、まずは心を休めながら、交感神経の昂りを抑えます。
2.規則正しい生活を心がける
なんとなく回復してきたかな、少し落ち着いたかもと感じたら、次は規則正しい生活を心がけましょう。同じ時間に寝て起きて、食事を摂りましょう。朝日が昇れば、太陽の光をしっかり浴びること。億劫に感じても、歯磨きや入浴は行いましょう。
自律神経のバランスを整えるためには、体内時計を整えるのが大切です。太陽の光を浴びると体内時計をリセットできるので、1日15分は日の光を浴びると良いでしょう。
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監修者プロフィール
大阪カウンセリングセンターBellflower
町田 奈穂
同志社大学大学院 心理学研究科修了。在学時より滋賀医科大学附属病院にて睡眠障害や発達障害に苦しむ人々への支援や研究活動を行う。修了後はスクールカウンセラーやクリニックの臨床心理士を経験。2020年、父の病気を機に父が経営する機械工具の卸売商社へ入社。そこで多くの企業のメンタルヘルス問題に直面し、大阪カウンセリングセンターBellflowerを設立。現在は、父の後を継ぎ機械工具の卸売商社の代表を務めるほか、公認心理師・臨床心理士として、精神・発達障害の人が活躍できるインクルーシブな職場づくりをサポートする人事コンサルタントとしての活動や支援者支援をテーマとした研究や臨床活動を行っている。
※本記事はMELOSで公開された記事『【診断付き】心が壊れてる人の「顔つき」や「特徴」は?心が壊れる5つの前兆も[臨床心理士監修]』を再編集したものです。
<Edit:編集部>
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