ラグビーレジェンド対談 第4回 我が母校、大阪体育大学、同志社大学 復活の道しるべは
2024年06月01日 19:00
ラグビー
対談動画はこちらから】
低迷する母校に先輩たちの思いは。
「大阪体育大学も同志社大学も弱なったよな。どうなん?」(大八木氏)
「1回(Bリーグに)落ちたら、上がるの大変ですね」(盛田)
1985年の関西大学ラグビーAリーグ。大体大は34―8で同大に初勝利し、同大のリーグ戦連勝を「71」で止め、初優勝を飾った。その時のメンバーに盛田氏と杉本氏は名を連ねていた。
2023年度の関西大学Aリーグ。同大は初めて7戦全敗を喫し、入れ替え戦でBリーグ1位の大体大と対戦した。以前ならリーグ戦の優勝を左右する“黄金カード”のはずが…
結果は62―21で同大が圧勝し、Aリーグ残留も、大学選手権3連覇、関西Aリーグ優勝48回を誇るチームの姿は、そこにはなかった。
高校日本代表らが集まったエリート集団の同大と、入学後に鍛え上げられる大体大。
盛田氏は「1年生のときから対同志社戦のときに、ごっつい気合いを入れるわけですよ。向こうは高校ジャパンがいっぱいいる。“試合に負けてもいいから、やってこいよ”みたいな」と、特別な試合だったことを説明した。
しかし同大側は違う。杉本氏は「こっちは言っちゃ悪いですけど、上から見ている感じなんですよね」と、まったく意識はしていなかったという。
どこにある高校ですか? と質問されるような無名高校からの選手も多かった大体大が、エリート集団の同大を倒す。京産大とともに関西リーグは3強時代が続いた時期もあった。
今は京産大がリーグ3連覇し、天理大との2強時代となっている。
同大、大体大の復活はあるのか。
大八木氏は私見として「(同大は)体育会にそんなに(強化費を)払っていないと思うよ。総合的に。大学の収入は受験者数で決まる。ラグビーが強くなくても、京大と併願するような学生が絶対に受験する」と話した。
さらに「帝京大学はリーグワンに入れたらいいと思う。大学生レベルで、たまに勝てる時はあるのかも知れないけど。施設は見たことないけど、勝つためにやっている。大学レベルでは勝てない」と加えた。
「医学部もありますしね」(盛田)
「すぐに診てもらえる」(大八木氏)
「血液検査とかして、この選手に何が足りないかとかも調べてね」(杉本)
「大阪体育大学もアカデミックの栄養学とかバイオメカニクスとか、体にまつわることをクラブの方に目を向け、一緒に強くしようというシステムに変わってはきているみたいです。今後、期待できますよ」(盛田)
「でも、今のラグビーはシステマチックになりすぎて、僕らの頃の方が個性が出るというか、自分で言うのもなんやけど面白かったんとちゃうかな。どこのチームも同じプレースタイルじゃないですか。そうなるとスターが生まれない。じゃあ、日本代表、日本のプレーヤーは誰? と言われた時に、パッと出てこないじゃないですか。スター選手をわざわざ作らなくてもいいのかも知れないけど、ラグビーの人気度を考えるとスター選手がいた方が面白いのとちゃうかなと。どの試合もそうですけど、ここ一番では平尾さんは自分でトライをとりに行っていたからね。あれは止められなかったと思います」(杉本)
復活の道しるべは見つかるのか。
(詳細はYouTubeで)
◇盛田 清人(もりた すみと)1963年(昭和38)8月27、大阪府寝屋川市生まれの60歳。南寝屋川高(現 緑風冠)からラグビーを始め、大阪体育大学―三洋電機。現役時代のポジションはロック。元日本選抜。
◇杉本 慎治(すぎもと しんじ)1964年(昭和39)4月20日、京都市生まれの60歳。伏見工1年からレギュラーとして全国大会優勝。同志社大では大学選手権3連覇、神戸製鋼では日本選手権7連覇に貢献。現役時代のポジションはフォワード第3列。元日本代表候補。
◇大八木 淳史(おおやぎ・あつし)1961年(昭36)8月15日、京都市生まれの62歳。伏見工からラグビーを始め、同志社大―神戸製鋼。同志社大時代は大学選手権3連覇、神戸製鋼時代は日本選手権7連覇に貢献。現役時代のポジションはロック。日本代表キャップ30。
元ラグビー日本代表の大八木淳史氏(62)がゲストを招いてトークする「レジェンド対談」。第4弾は神戸製鋼の7連覇時代に、宿敵・三洋電機(埼玉パナソニックワイルドナイツ)のロックとして活躍した盛田清人氏(60)、神戸製鋼のフランカーとして7連覇に貢献した同僚杉本慎治氏(60)です。第4回は「我が母校、大阪体育大学、同志社大学」(対談映像はYouTube「スポニチチャンネル」で配信中です) 【「大阪体育大学も同志社大学も弱なったよな。どうなん?」(大八木氏)
「1回(Bリーグに)落ちたら、上がるの大変ですね」(盛田)
1985年の関西大学ラグビーAリーグ。大体大は34―8で同大に初勝利し、同大のリーグ戦連勝を「71」で止め、初優勝を飾った。その時のメンバーに盛田氏と杉本氏は名を連ねていた。
2023年度の関西大学Aリーグ。同大は初めて7戦全敗を喫し、入れ替え戦でBリーグ1位の大体大と対戦した。以前ならリーグ戦の優勝を左右する“黄金カード”のはずが…
結果は62―21で同大が圧勝し、Aリーグ残留も、大学選手権3連覇、関西Aリーグ優勝48回を誇るチームの姿は、そこにはなかった。
高校日本代表らが集まったエリート集団の同大と、入学後に鍛え上げられる大体大。
盛田氏は「1年生のときから対同志社戦のときに、ごっつい気合いを入れるわけですよ。向こうは高校ジャパンがいっぱいいる。“試合に負けてもいいから、やってこいよ”みたいな」と、特別な試合だったことを説明した。
しかし同大側は違う。杉本氏は「こっちは言っちゃ悪いですけど、上から見ている感じなんですよね」と、まったく意識はしていなかったという。
どこにある高校ですか? と質問されるような無名高校からの選手も多かった大体大が、エリート集団の同大を倒す。京産大とともに関西リーグは3強時代が続いた時期もあった。
今は京産大がリーグ3連覇し、天理大との2強時代となっている。
同大、大体大の復活はあるのか。
大八木氏は私見として「(同大は)体育会にそんなに(強化費を)払っていないと思うよ。総合的に。大学の収入は受験者数で決まる。ラグビーが強くなくても、京大と併願するような学生が絶対に受験する」と話した。
さらに「帝京大学はリーグワンに入れたらいいと思う。大学生レベルで、たまに勝てる時はあるのかも知れないけど。施設は見たことないけど、勝つためにやっている。大学レベルでは勝てない」と加えた。
「医学部もありますしね」(盛田)
「すぐに診てもらえる」(大八木氏)
「血液検査とかして、この選手に何が足りないかとかも調べてね」(杉本)
「大阪体育大学もアカデミックの栄養学とかバイオメカニクスとか、体にまつわることをクラブの方に目を向け、一緒に強くしようというシステムに変わってはきているみたいです。今後、期待できますよ」(盛田)
「でも、今のラグビーはシステマチックになりすぎて、僕らの頃の方が個性が出るというか、自分で言うのもなんやけど面白かったんとちゃうかな。どこのチームも同じプレースタイルじゃないですか。そうなるとスターが生まれない。じゃあ、日本代表、日本のプレーヤーは誰? と言われた時に、パッと出てこないじゃないですか。スター選手をわざわざ作らなくてもいいのかも知れないけど、ラグビーの人気度を考えるとスター選手がいた方が面白いのとちゃうかなと。どの試合もそうですけど、ここ一番では平尾さんは自分でトライをとりに行っていたからね。あれは止められなかったと思います」(杉本)
復活の道しるべは見つかるのか。
(詳細はYouTubeで)
◇盛田 清人(もりた すみと)1963年(昭和38)8月27、大阪府寝屋川市生まれの60歳。南寝屋川高(現 緑風冠)からラグビーを始め、大阪体育大学―三洋電機。現役時代のポジションはロック。元日本選抜。
◇杉本 慎治(すぎもと しんじ)1964年(昭和39)4月20日、京都市生まれの60歳。伏見工1年からレギュラーとして全国大会優勝。同志社大では大学選手権3連覇、神戸製鋼では日本選手権7連覇に貢献。現役時代のポジションはフォワード第3列。元日本代表候補。
◇大八木 淳史(おおやぎ・あつし)1961年(昭36)8月15日、京都市生まれの62歳。伏見工からラグビーを始め、同志社大―神戸製鋼。同志社大時代は大学選手権3連覇、神戸製鋼時代は日本選手権7連覇に貢献。現役時代のポジションはロック。日本代表キャップ30。
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