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「パーソナルジムに通っても瘦せない人」共通する5つの理由とは
2023年08月17日 09:00
しっかりとボディメイクの結果を出すなら、自己流よりパーソナルトレーニングが効果的なのはその通り。しかし、残念ながらパーソナルトレーナーの指導を受けても、結果を出せない人もいます。
実際、医療痩身専門クリニックのディオクリニックが行ったアンケート調査(※)によると、パーソナルトレーニングの目標体重達成率は、目標期間通い切れた率を下回っており、トレーニングだけで痩せることが保証されていないことが明らかになっています。
今回は、アンケートの結果に基づいた見解を、医学博士・循環器内科専門医である藤井崇博先生のコメントつきで紹介します。
(※)ダイエットのために1ヶ月間以上パーソナルトレーニングに通ったことがある20~59歳の男女490名を対象にしたアンケート調査
パーソナルトレーニングに通っても痩せない5つの理由
1.食事指導を守れていない
パーソナルトレーナーからの食事指導を守らないと、設定された目標の摂取カロリーを超える可能性があります。
トレーナーはダイエットに適した食事内容を提案しますが、これを実践しないか、運動したからといって過度に食事を摂ると、摂取カロリーが消費カロリーを上回り、減量効果が得られないことがあります。
「運動してるから大丈夫」と思いがちですが、運動によるカロリー消費は一般的に想像されているほど高くなく、食事改善がダイエットの成功に大きな影響を持つことが分かっています。
そのため、食事が原因で痩せられない原因となることが多いのです。
2.栄養バランスが悪い
栄養バランスの悪い食事は、太りやすくなる主な原因のひとつ。痩せにくい人は、体にエネルギーとして蓄えられやすい炭水化物と脂質を過剰に摂取している可能性があります。
理想的な食生活は、三大栄養素(PFC)のバランス、いわゆる「PFCバランス」が大切。Pはタンパク質(Protein)、Fは脂質(Fat)、Cは炭水化物(Carbohydrate)の頭文字を表しています。
ダイエット時の理想のPFCバランスは、「P:F:C=4:2:4」とされています(ケトン食ダイエットを除く)。
3.遅い時間に食事をしている
遅い時間に食事を摂ると、太りやすくなると言われています。理由の一つとして、夕食の後に体をあまり動かさないため、エネルギーが消費されにくいことが挙げられます。
さらに、脂肪を蓄積しやすいホルモンであるBMAL1(ビーマルワン)は、1日のうちで22時から2時にかけて最も分泌量が多くなるとされています。このため、遅い時間に食事を摂ると、この脂肪蓄積の影響が強まる可能性があります。
興味深いことに、BMAL1の分泌量がもっとも少ないのは午後3時頃と言われています。つまり、午後3時に近い時間帯に食事を摂ることで、脂肪蓄積のリスクを低減できる可能性があるとされています。
4.水分量が不足している
体内の水分量が不足していると痩せにくくなります。適切に水分補給すると新陳代謝が促され、基礎代謝がアップすることにより消費カロリーを増やすことができると考えられます。
なお、人が1日に必要な水分量は2L〜3Lと言われています。
5.トレーニング量の不足、非効率なやり方をしている
トレーニングは非常に重要ですが、トレーニングの時間が短すぎるか、軽い負荷で行う筋トレや小さな筋肉のみを鍛えることは、筋肉量の増加を妨げる可能性があります。
筋肉量が増えると基礎代謝が向上し、消費カロリーが増えるため、体重管理がしやすくなります。筋肉量を増やすためには、胸や背中、下半身などの大きな筋肉を鍛えることが重要です。
とくに「BIG3」と呼ばれるバーベルスクワットやデッドリフトなどの種目は、高い負荷をかけて大きな筋肉を効率的に鍛えるため、筋肉量を増やすのに役立ちます。ぜひとり入れてみましょう。
女性は目標体重を達成できない率が高い! リバウンドも多い
目標体重の達成率について、なんと女性は男性より達成率が低く、しかもパーソナルトレーニング終了後のリバウンドする割合も女性の方が多くなっています。
とはいえ、女性のほうが誘惑に弱いとか、努力が足りないとかそういうわけではありません。藤井先生いわく、女性は男性と比べると痩せにくいことに起因するとのこと。
なぜ女性は男性と比べると痩せにくいのでしょうか。
女性は筋肉がつきにくく、ホルモンバランスの影響も受けやすい
女性は男性に比べて筋肉がつきにくい傾向があります。これは、男性ホルモンであるテストステロンの分泌量が女性よりも少ないためです。
テストステロンは筋肉の発達を助ける役割があり、女性の場合はその影響が薄いため、筋肉の量が少なくなりがちです。筋肉量が少ないと基礎代謝が低下し、カロリー消費が少なくなるため、痩せにくい体質になります。
一方で、女性は脂肪燃焼を促進する女性ホルモンであるエストロゲンが比較的多く分泌されています。しかし、年齢とともにエストロゲンの分泌は減少し、脂肪燃焼の効果が低下することがわかっています。そのため、女性は年齢とともに筋肉量とホルモン分泌の減少から、減量が難しくなることがあります。
さらに、女性は生理周期によるホルモンバランスの変化によって、生理前などの期間に体に水分が溜まりやすくなり、食欲も増加することがあります。これによって食べ過ぎや体重の増加が起こりやすくなり、ダイエットの強敵となっています。
ディオクリニック 理事長/統括医師 藤井崇博先生
医学博士、循環器内科専門医で医療法人三橋医院理事長。専門領域は循環器内科で心臓領域を専門としており、研修医から2021年までの約10年間大学病院、関連病院で臨床、研究、教育に従事。循環器内科専門医、循環器内科領域での医学博士号を取得。現在も循環器疾患を含め外来での診療は継続している。循環器内科医としてさまざまな患者さまの診察に日々従事する中で、何よりも大事なのは未病、医学的には一次予防と呼ばれる未然に病気になるのを予防しようとする意識が大事だと感じている。SNSやその他コラムなどで、健康に有益な情報の発信にも注力している。
・藤井先生@ダイエット豆知識チャンネル https://www.youtube.com/@fujii.channel
・Dr.藤井崇博 instagramアカウント https://www.instagram.com/dr_fujii_takahiro/
<Edit:編集部>