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【花粉対策のウソ・ホント】加湿器、ヨーグルト、水拭き…効果あるの?
2024年02月27日 09:00
花粉シーズンが到来しています。リンナイ株式会社が花粉に関する意識調査を実施したところ、4割を超える人が花粉症で悩んでいるという結果が。にもかかわらず、正しい花粉対策を知っている人は2割ほど(リンナイ調べ)。
耳鼻咽喉科専門医である石井先生に、花粉対策に関する○×クイズを作成いただきましたので、ぜひチェックしてみてください。
その花粉対策、合ってる? 花粉対策のウソ・ホント
1. 外出時は革製品を着る
NO!
革製品の表面には見えない凹凸があり、付着した花粉が取り除きにくいため注意が必要です。衣類の静電気を抑え、花粉を寄せ付けないようにしましょう。
綿や麻などがおすすめです。
2. 床掃除は乾拭きより水拭き
NO!
水拭きをすると花粉が水でふやけてはじけ、身体に入りやすくなります。その結果、花粉症の症状を悪化させてしまうのです。
水拭きする前に、乾拭きか掃除機をかけて花粉を取り除きましょう。
3. 洗濯物は午前中に天日干しをする
NO!
洗濯物にカバーをかけない限り花粉の付着は防げないため、花粉が飛ぶ時期の天日干しは避けてください。
ちなみに花粉の飛散量は1日2回、昼前と日没前がピークですが、朝から晩まで飛散しています。
4. 年中室内干しか、乾燥機を使う
OK!
お日様に洗濯物を当てるのは気持ちがいいですが、花粉が付着するため、天日干しはおすすめできません。
花粉は一年中飛んでいるので、もし家族に花粉症の人がいる場合、年中室内干しか、乾燥機を使うのがおすすめです。
5. 手洗い、うがい+鼻うがいを行う
OK!
1日2~3回の鼻うがいがベスト。
下を向いて「えー」と声を出しながら鼻うがいすることで、鼻と口から水が出しやすくなり、中耳炎を防ぐことができます。
6. 毎日ヨーグルトを食べ続ける
OK!
これは実践している人も多いのでは。
R-1、LG92など免疫力を高める乳酸菌を多く含む製品は花粉症対策に効果的ですが、続けることが大切。花粉の時期だけでなく、長期間にわたって食べないと効果は期待できません。
7. ブドウや赤ワインなどポリフェノールをとり続ける
OK!
こちらも、ヨーグルトと同様、続けてこその効果です。ただし、食べ物によってはアレルギー症状が出る場合もあるため注意してください。
8. 鼻づまりのときは鼻を温める
OK!
鼻を温めることで鼻腔内の粘膜の交感神経を刺激し、鼻腔が拡がって鼻の通りが良くなります。同時に血流も良くなるため、鼻の粘膜の腫れを軽減します。
9. 加湿器で花粉の飛散を防ぐ
NO!
なんとなく湿度があると花粉が床に落ちてくれるイメージはありますよね。しかし、お風呂場のような湯気がない限り花粉は舞い上がります。何台もの加湿器でフル回転しないと花粉の飛散を防ぐことは期待できないそう。
しかも、花粉に水滴が触れるとふやけて中身が弾けて、さらに花粉を起こす物質が出てくる可能性があるとのこと。
正解数 | 判定結果 |
7問以上 | 正しい花粉対策をマスターしている優等生です |
5~6問 | あと少し |
4問以下 | 逆効果かも。今すぐ見直しを |
ちなみに、石井先生がおすすめする花粉対策は次の通りです。
石井先生が教える、花粉対策3つのポイント
1.花粉に水は禁物! 乾拭きを徹底しましょう
まず、部屋に花粉を入れないことが重要です。部屋に入る前に、服や髪についた花粉を、掃除機や粘着テープで取り除きます。ここで水を使わないことがポイント。床掃除も同じです。
先述の通り、花粉は水分に触れると膨らんで弾け散るからです。加湿器も加湿し過ぎると同じことがおきるため、注意が必要です。
2.外出時の服に注意! 革製品は避けよう
革製品の表面には見えない凹凸があり、付着した花粉が取り除きにくい傾向にあります。毛皮、ウールやフリース、ボアなども避けましょう。
短時間の散歩でも、予想以上に花粉を家に持ち込むことになります。
3.洗濯室内干し+乾燥機の使用がおすすめ
花粉の飛散時期は天日干しを避けましょう。
花粉対策は、「吸わない」「触らない」「近づかない」が原則。気持ちが良いことから天日干しを選ばれる方が多いようですが、可能な限り室内干しでの乾燥がおすすめです。
教えてくれたのは
耳鼻咽喉科専門医
石井 正則先生
JCHO東京新宿メディカルセンター耳鼻咽喉科診療部長。JAXA宇宙医学審査会委員。ヨギー・インスティチュート認定のヨガインストラクターとしても活動しており、最新の著書に「めまい・耳鳴り・難聴を自分で治す本」(二見書房)など。「世界一受けたい授業」で花粉の専門家としても出演。
<Edit:編集部>