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岡沢 闘病中の父に贈る全力プレー

2010年08月28日 06:00

野球

岡沢 闘病中の父に贈る全力プレー
<東京ガス・NTT西日本>8回、岡沢は右前打を放つ
 【野球が好きだから・東京ガス7-3NTT西日本】父の背中を追い掛けてたどり着いた大舞台。東京ガス・岡沢は持ち味の全力プレーでグラウンドを駆け回った。くしくも相手は父・和弘さん(53)が90年から6年間監督を務めていたNTT西日本(当時NTT関西)。父が出られなかった目標の大会に社会人1年目から出場し、闘病中の父に雄姿を披露した。
 「小学生の頃から日生球場でNTT関西の試合を見ていて、将来は社会人で野球をやるんだと思ってきた。今でも(NTT西日本の)応援歌は歌えるし大好きなんです」

 小柄でも50メートル走5秒7の俊足。特性を生かそうと父の勧めで小学2年から左打ちにした。大学まで大阪で育ったが今春、東京ガス入り。ただ長男でもあり、地元に残るべきか悩んだ。父は3年前に末期の胃がんと宣告され、胃を全摘出。奇跡的に回復したが、今も抗がん剤治療を続けている。そんな中「熱心に誘ってくれるチームがあるなら、そこでやるのが幸せだぞ」と背中を押してくれたのも父だった。スタンドに招待された和弘さんは「まさかNTTと対戦するとは…。でも、息子が野球をやっている姿に元気づけられている。体調のこともあるし、東京で観戦するのは最初で最後かな」と愛息のプレーを目に焼き付けていた。

 ◆岡沢 一生(おかざわ・いっせい)1987年(昭62)7月8日、大阪府松原市生まれの23歳。松原南小1年で野球を始める。大産大付では1年秋からベンチ入りし、3年春の05年センバツ出場も初戦敗退。近大では同い年の藤川俊(阪神)、荒木(ヤクルト)らとリーグ優勝5度、4年秋は二塁手でベストナイン。今春、東京ガスに入社した。家族は両親と姉、妹。1メートル73、69キロ。右投げ左打ち。

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