ロッテ・朗希 続投志願で7回プロ最多109球10K5勝目 堅首で「Vロード」導く

2023年06月12日 05:20

野球

ロッテ・朗希 続投志願で7回プロ最多109球10K5勝目 堅首で「Vロード」導く
<ロ・広>勝利の瞬間、笑顔でガッツポーズする佐々木朗(撮影・沢田 明徳) Photo By スポニチ
 【交流戦   ロッテ6-5広島 ( 2023年6月11日    ZOZOマリン )】 思わず万歳だ。9回、1点差に追い上げられなおも2死満塁。一塁ベンチのロッテ・佐々木朗は、山口が田中の左飛を背走してグラブに収めると、満面の笑みで両手を突き上げた。
 7回5安打2失点、今季5度目の2桁10奪三振で5勝目。「思うようにいかないこともあったが、思い切っていけた」としたが、真のエースへの分岐点となるマウンドだった。6回を終え95球。ベンチに戻り吉井監督に「もう1回いきたい」と続投を志願した。「常に1イニングでも多くとは思っているし、5回に点を取られて差を縮められてしまったので、そこは自分で抑えないと勝ちにふさわしくないと思った」。7回は無失点でプロ最多の109球。指揮官は「いずれは100球超え、110球近くまでいかないといけない。本人がいく気があるなら今日かなと思った」と21歳の自覚に目を細めた。

 9球で3者凡退だった初回は直球3球、フォークが6球。フォークを軸に4回まで41球で完全投球だった。だが4―0の5回、先頭・松山に初安打の遊撃内野安打を許すなど、2安打と四球で2死満塁。「カウントを悪くするのが嫌だった」と羽月に直球勝負を挑んだ。4球目の日本選手最速で自身最速タイ、本拠では初の165キロはファウル。「打者が一枚上手だった」とフルカウントから163キロを左前2点打され、本拠での開幕からの無失点が29イニングで止まった。それでも6回以降は立て直し、プロ初勝利だった21年5月27日の阪神戦以来2年ぶりに交流戦勝利を挙げた。

 2回の投球練習中、ビジョンに広告契約を結ぶロート製薬の応援映像が流れた。同社おなじみの「ロート、ロート、ロート」のCMソングを「ローキ」にした替え歌。本拠が沸き佐々木朗は「スタジアムの笑い声に負けないようにしていきたい」と力投した。同社の目薬の主力商品は「Vロート」。リーグ首位をキープしたチームを「Vロード」へ導くのは間違いなくローキだ。(大内 辰祐)

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