阪神・佐藤輝、8点圧勝呼ぶタイムリー二塁打!3戦ぶり先発で復活の兆し、監督指摘の直球を完璧に捉えた

2023年06月15日 05:15

野球

阪神・佐藤輝、8点圧勝呼ぶタイムリー二塁打!3戦ぶり先発で復活の兆し、監督指摘の直球を完璧に捉えた
<神・オ>初回、2点適時二塁打を放つ佐藤輝(投手・曽谷)(撮影・成瀬 徹) Photo By スポニチ
 【交流戦   阪神8―3オリックス ( 2023年6月14日    甲子園 )】 阪神・佐藤輝明内野手(24)が14日のオリックス戦で3試合ぶりに先発復帰し、出場5試合16打席ぶりの安打を放った。4月26日の巨人戦(甲子園)以来、今季2度目の「6番」で出場。岡田彰布監督(65)から課題に挙げられていた直球を捉えて2点二塁打を放ち、初回4得点の猛攻に絡んで勝利に貢献した。沈黙が続いていた打線に活気が戻り、6試合ぶりの2桁安打で8得点を奪った。連敗を阻止して貯金16で2位DeNAとの3・5差を維持した。
 ようやく沈黙を破った。それも、佐藤輝らしい火が出るような打球で、だ。初回、試合をひっくり返してなおも1死二、三塁。ルーキー左腕・曽谷の外角151キロ直球を捉え、左中間フェンス直撃の2点二塁打。リードを1点から3点に広げた。まだ空席が目立つ早い時間帯に、出場5試合16打席ぶり安打を放った。

 「チャンスだったので良かった。試合に出るためにやっているので、出てない時も準備をしていた」

 言葉はぶっきらぼうでも、うれしくないはずがない。2試合連続スタメン落ちとなった前夜、岡田監督にメディアを通して厳しい言葉を浴びせられた。

 「真っすぐのヒットって言ったら、何打席出てないと思う?真っすぐをはじき飛ばされへんからな」

 直球に弱いというレッテルを貼られたが、球種別打率は試合前時点で、打率・250(88打数22安打)。今季の・221よりも上回っていた。言われっぱなしで終わらずに意地を見せた形ながら、指揮官に“ディスられた”ことを知っているかどうかはやぶの中。直球を仕留めたことに水を向けられると「良かったですね」と人ごとのようだった。

 仙台―札幌の6連戦を終え、甲子園に戻った前日13日から全体練習の前に早出特打を敢行する。岡田監督の“密命”を受けたコーチ陣と二人三脚で室内練習場では汗まみれになった。研究熱心で、自分なりの調整法を持つ大砲が、他選手の目もある中で「量」をこなすのは珍しいこと。それだけ、必死だった。

 「(いろいろと見直した?)当たり前でしょ。そのための練習なので」

 今岡打撃コーチは「早出の打ち込みの成果を出してくれた。(直球を)しっかり打つ。そこに主眼を置いて取り組んでくれた」と目尻を下げた。試合前時点で打率・333、2本塁打、8打点を誇っていたオリックス戦の相性も追い風になったか、5回には変化球を右前に運び、5試合ぶりの複数安打も同時に味わった。

 次に期待がかかるのは本塁打。現在、21試合アーチがなく8号にとどまる。7回に放った中堅フェンス手前への大飛球は、その時が近づいているサイン。首位固めには、この男の豪快な一発が不可欠だ。(倉世古 洋平)

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