ソフトB・野村大 再昇格へ準備続ける日々 温かい言葉をかけてくれた藤本監督に恩返しを

2023年08月08日 05:00

野球

ソフトB・野村大 再昇格へ準備続ける日々 温かい言葉をかけてくれた藤本監督に恩返しを
ソフトバンク・野村大 Photo By スポニチ
 ここぞの一打で1軍を助ける――。毎週火曜日に掲載中のソフトバンクのファーム情報「筑後鷹」。第40回は高卒5年目の野村大樹内野手(22)を取り上げる。7月10日に「特例2023」の代替選手で昇格も出番はなく、同12日に2軍に戻った。打撃に手応えを感じていた中で味わった悔しさ。それを再昇格時に生かすべく、準備を続けている。
 今季2度目の1軍昇格の滞在は、3日間だけだった。悔しさを次、呼ばれたときに打席で生かす。そう決めた野村大は、筑後ファーム施設で自己研さんの日々を続けている。

 「状態が良かった自覚はあったけど、実力が足りないから出番もなかったと思う。自分の中でもっともっとやらないと、という感じでやっています」

 7月10日。体調不良の今宮が「特例2023」で抹消された。野村大は代替選手で昇格も出場なし。ベンチ待機のまま、12日に代替期間が終了。2軍に戻ってきた。「何とも言えない悔しさでした」。今季初昇格は5月5日。26試合に出場し打率・238、2打点。7月1日の西武戦での代打出場が最後だ。

 「球へのコンタクトなど打席での集中はできています」。2、3軍で指揮経験のある藤本監督に認められてきたのが打撃の勝負強さ。昨年8月は谷川原らと“筑後ホークス”の一員としてコロナ禍によって、柳田ら主力7人が離脱した主力不在の1軍を救った。同23日の楽天戦では初回に決勝打となる先制2点タイムリーでチームを勢いづかせ、24日の同カードではプロ初の猛打賞を記録。最も苦しい時期の7連戦での勝ち越しに貢献した。

 「昔からみんなが見ている中のチャンスや大舞台が好き」と度胸満点だが、課題は守備だった。今春宮崎キャンプでは2年連続で藤本監督からマンツーマンでノックを受けた。期待の表れに加え、今季は変化を気付かれた。自信にもなった。

 「(藤本)監督にも“守りがうまくなっているから、このままいけ”と言われた。一塁守備でエラーもしていません」。見ていてくれている。温かい言葉を胸に恩返しを狙う。

 「順位は3位ですが、まだまだ分からない。僕がもっとバットコントロールから上げて、優勝争いに貢献したい」。ここぞで野村大の一打が必要だ。再び呼ばれる日まで、勝負強さを磨いている。(井上 満夫)

 ◇野村 大樹(のむら・だいじゅ)2000年(平12)9月10日生まれ、兵庫県出身の22歳。小1から野球を始め、同志社中時代は「大阪福島リトルシニア」に所属し、U―15日本代表にも選ばれた。早実では日本ハム・清宮の1学年後輩で1年夏からレギュラー。高校通算68本塁打。18年、ドラフト3位でソフトバンクに入団。19年に1軍初出場初安打した。1メートル71、84キロ。右投げ右打ち。

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