阪神・岩崎 “アレ”への合言葉「救援陣で勝つ」 先発打たれても諦めず「ブルペンに意識浸透させたい」

2023年08月08日 05:15

野球

阪神・岩崎 “アレ”への合言葉「救援陣で勝つ」 先発打たれても諦めず「ブルペンに意識浸透させたい」
阪神・岩崎 Photo By スポニチ
 阪神・岩崎優投手(32)が、本紙に塩対応ではなく思いの丈を打ち明ける企画「成し遂げる」で優勝争いが佳境に入るシーズン終盤へ向けての決意を明かした。ブルペン全体のテーマとして掲げたのは“救援陣で勝つ”こと。球団左腕では初の2年連続20セーブを達成した自身も身を粉にし一つでも多くの勝利に貢献して「アレ(優勝)」を目指す。(取材・構成=遠藤 礼)
 7月は10試合に登板して7セーブ、無失点と5月に続いて2度目の月間防御率0・00を記録した岩崎は「好調の要因…分かりません」と首を振る。

 後ろを振り返らない男らしく「もう終わったことなんで」と過去の話題には驚くほど素っ気ない。逆に言えば視線は、ずっと唯一無二の目標である「優勝」だけに向けられている。ヤマ場を迎える終盤戦。ブルペン陣をけん引する存在として「アレ」を勝ち取るためのテーマには“救援陣で勝つ”ことを挙げた。

 「例えば、先発投手が少し早いイニングで降板した時に2番手以降でいくリリーフがビハインドの展開で粘って粘って中盤、終盤まで打線の援護を待つ。そういう試合を勝って拾っていくことがこれからは大事になる」

 4日のDeNA戦は牧に逆転2ランを被弾し6回で降板した先発・村上の後を受けた2番手の浜地が7回の1イニングを零封すると、8回の攻撃で4得点して再逆転に成功した。そして、8回2死満塁で登板した島本も佐野を空振り三振に仕留めてピンチを脱出。岩崎は「浜地もシマ(島本)も任された仕事をできたと思うので。重圧も凄いと思うけど、僅差の勝ち試合も負け試合もいくようなピッチャーがいかに粘れるか」と勝ちパターン以外を担う投手の奮闘も欠かせないことを強調した。当然、守護神を担っている自身の果たすべき役割も分かっている。

 「サダ(岩貞)とか自分であったり勝ちパターンのピッチャーは当たり前に抑えて、締めくくる。そうじゃない試合をどれだけ取れるか。今の順位をキープするにはそんな試合を何試合つくれるか」

 今季のブルペン陣には合言葉がある。「今年、先発が打たれた時は“救援陣で勝つぞ”とずっと言ってきてます。折を見て若い選手にも伝えていってますし、ブルペン全体の意識として浸透させたい思いでもあるので」。それは、ここ数年役割を変えながらブルペンの屋台骨を支えてきた背番号13の誇りがにじむ心構えでもある。

 岡田監督は、シーズン終盤に向けて「3連投まで」という救援陣の“暗黙の制限”を解除することを示唆しているが、岩崎も望むところだ。「監督がそう言ってるならそうじゃないですか。自分は言われた時にいけるように準備するだけなんで。万全の状態で投げているピッチャーはいないと思うので」。

 シーズン序盤も背中の痛みを抱えながらも離脱することなく、投球フォームを微修正して乗り切ってみせた。そんな献身は頂点に立った時に報われる。身を削るのはこれからだ。

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