オリにまた超新星 育成D出身で史上初!先発デビュー5連勝の東「自信につながる」侍相手の屈辱から成長

2023年09月04日 06:30

野球

オリにまた超新星 育成D出身で史上初!先発デビュー5連勝の東「自信につながる」侍相手の屈辱から成長
<日・オ>指で4勝ポーズを決める東(撮影・高橋茂夫) Photo By スポニチ
 【パ・リーグ   オリックス3-1日本ハム ( 2023年9月3日    エスコンF )】 強力先発陣の一角を担う育成出身右腕が、しっかりと役目を果たした。オリックスの東が6回1/3を5安打1失点(自責0)の快投。4勝目を挙げ、2年連続の日本ハム戦勝ち越しに貢献した。
 育成ドラフト出身でデビューから全て先発で無傷の5連勝を飾るのは史上初の快挙。「最初は真っすぐが少し抜け気味だったが、2回以降は修正して投げられた。変化球の精度もよかったし、前回よりは投げやすかった」と振り返った。

 立ち上がりから安定感抜群の投球を披露した。3回無死一、二塁のピンチは万波を外角のカットボールで見逃し三振、松本剛をスライダーで二直併殺に仕留めて脱出。同学年の清宮には初回2死から右翼線二塁打を許したが、6回1死一塁ではツーシームで二ゴロ併殺に打ち取り、リベンジを果たした。

 苦い経験が糧となっている。3月7日の侍ジャパンの強化試合に先発し、2回7失点と打ち込まれた。

 「通用するんじゃないかと思っていた部分もあったけど、だめだった。配球が行き詰まり苦しかった。外角中心の配球だったが緩急とかで勝負していかないといけないと考えさせられた」

 登板後には中嶋監督にボール先行の逃げの投球を叱責された。4月の1軍昇格の際は中継ぎで結果が出ず、2試合で2軍に逆戻り。その後は右打者の内角に食い込むツーシームに磨きをかけて投球の幅を広げ、再昇格となった7月30日の同じ敵地での日本ハム戦で今季初勝利を挙げた。

 チームは連勝で今季最多タイの貯金28。2位のロッテが敗れ、マジックは2つ減って16となった。

 「いい緊張感の中で投げられている。自信にもつながるし、今後の成長にもつながっていると思う。今、ローテで投げられているというのはうれしい」

 先発陣に新風を吹き込む右腕は、攻めの投球で最後までローテを守り切る覚悟だ。 (中澤 智晴)

 ◇東 晃平(あずま・こうへい)1999年(平11)12月14日生まれ、兵庫県出身の23歳。神戸弘陵から17年育成ドラフト2位でオリックス入団。5年目の22年7月に支配下登録され、8月6日の日本ハム戦でプロ初勝利。1メートル78、85キロ。右投げ右打ち。

【データ】
 ○…東(オ)が今季4勝目。昨季の1軍デビューから無傷の通算5勝目とした。東は17年の育成ドラフト2位で入団。育成出身のオリックス投手では、宇田川の5勝に並ぶ最多勝利だ。なお、他球団を含む育成ドラフト出身投手の通算5勝以上は15人目。1軍デビューから無傷5連勝は、13~14年の宮川将(楽)5連勝、15~23年の島本(神)の7連勝に続く3人目だが、全て先発勝利は東が初めて。

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