田淵幸一氏 自身の球団記録に並んだ阪神・佐藤輝にエール「岡田監督との出会いも彼にはプラスになる」

2023年09月04日 05:15

野球

田淵幸一氏 自身の球団記録に並んだ阪神・佐藤輝にエール「岡田監督との出会いも彼にはプラスになる」
田淵幸一氏 Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神7-1ヤクルト ( 2023年9月3日    神宮 )】 入団3年間で61本塁打を放った阪神OBでスポニチ本紙評論家の田淵幸一氏(76)が、自身の球団記録に並んだ佐藤輝の今季の打撃について分析した。ちょうど46年前の77年9月3日に王貞治(巨人)が当時の世界新記録となる通算756号本塁打を放った「ホームラン記念日」に節目に到達した若虎に、エールも送った。
 ◇ ◇ ◇

 佐藤輝が今年、一番変わったのは構えだ。飛ばそう、飛ばそうと思って高かった構えが肩くらいの位置に落ち着いた。プロの速い球、鋭い変化に対応するためには、最短距離でバットを出すことが重要。その意味でも3年目の進化は感じる。

 ホームラン打者がコンスタントに打つためにはタイミングの取り方がポイントになってくる。相手もそこを崩そうと配球を考えている。これに対して、頭を前に突っ込まず、泳がずに、ボールを呼び込めるか。佐藤輝もこの2試合連発までに、かなり苦しんだはず。経験をどう生かすか、終盤のこれからが大事だ。

 岡田監督も佐藤輝を2軍に落としたり、スタメンから外したり常に厳しく接してきた。決断できる指導者との出会いも彼にはプラスになるはず。私も西武に移籍して、広岡達朗さんに厳しくされたことが優勝経験につながった。佐藤輝にとっても今が大事。「なにくそ」とプロ意識をより強くしてほしい。プロとは自分がエンジョイするためではなく、お客さんを喜ばせることが第一の仕事だ。

 入団3年間で私の61本塁打に並んだ。私は2年目に頭部死球で入院、3年目は内蔵疾患で思うようなシーズンが送れなかった。それでも「逃げたら終わり」とバットを振って、4年目から30本台に乗せた。佐藤輝も現状に満足せず、より上を目指してもらいたい。 (本紙評論家)

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