【全文】巨人・原監督ラストスピーチ 2年連続Bクラスは「ひとえに私の指導不足。私の責任」

2023年10月04日 21:25

野球

【全文】巨人・原監督ラストスピーチ 2年連続Bクラスは「ひとえに私の指導不足。私の責任」
<巨・D25>場内1周し声援に応える原監督(撮影・島崎忠彦) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   巨人1―0DeNA ( 2023年10月4日    東京D )】 巨人の原辰徳監督(65)が4日、DeNA戦(東京D)の試合後に行われた今季最終戦セレモニーでマイクを通じてファンに低迷を謝罪し、自らの口で今季をもって辞任することと、後任監督に阿部慎之助ヘッド兼バッテリーコーチ(44)が就任することを発表した。
 原監督のラストスピーチは以下の通り。

 2023年度、10月4日。全日程が終了しました。ちょっと早すぎます(笑い)。

 規制もなくなり、たくさんのファンの方、グラウンドに足を運んでいただき、そして、大声で声援、歓声、たくさんいただきました。1年間、本当にありがとうございます。

 改めて、ファンあってのプロ野球、ファンあってのジャイアンツ。本当にそう思いました。本当にありがとうございます。

 チームは昨年同様、Bクラス。(V)奪回という目標のなか、懸命に戦ってまいりました。先ほどの(大型ビジョンに流れた今季を振り返る)ビデオを見ていると、優勝してるかのようなゲームが多い(笑い)。しかし、道のりは険しいものでした。

 選手、コーチ、スタッフ。全力で戦い、一つになり戦いました。しかし、力及ばず。成績。皆さんの前で誇れるものはなく、期待に応えることができませんでした。これは、ひとえに監督である私の指導不足。私の責任であります。本当に申し訳ありませんでした。

 とはいえ、ここにいる選手たち、来年も戦ってくれる選手がたくさんいます。どうか、今年の気持ち、ユニホームに染みつけ、この悔しさを心に刻んで、来年は戦い抜きます。今年と変わらぬ、温かいご声援をファンの皆様、よろしくお願いいたします。

 これから、個人的な話をさせていただきます。

 22歳。巨人軍に入団しました。選手15年。コーチ3年。監督17年。35年、戦い抜きました。現在65歳。そのときどきのオーナー。正力さん。渡辺さん。そして現オーナーの山口さん。育てていただき、託していただき、感謝しております。

 しかし、勝負の世界は厳しい、ということは当然理解しております。17年、監督をやり、私の父の教え。一つ、最後まで生きたことがあります。

 考えごと、悩みごと、心配ごと。監督になれば、増える、と。ただし、床(とこ)に、枕に、頭を付けたら寝るんだ、と。どうしても考えたい、そういう時は部屋に電気をつけて、椅子に座って考えろと。最後の最後までこの教えは私のなかで教訓とし、そしてエネルギーとして変わりました。

 いつも朝は希望に満ちて、ヨシきょうはやるぞ、というふうに思って目覚めた。それは、このこと(父の教え)があったからだと思います。

 球場に来れば、勝利、勝つことを一心に考え、最善策とは何ぞや。全力で一日一日、1試合1試合、戦ってまいりました。

 今回、このような成績に終わり、山口オーナーともしっかりと話をしました。Bクラス確定、といった夜に、そしてこの時に2つのことを約束しました。1つは辞任します。もう1つは、若い新しいリーダー、阿部慎之助くんにチームを託そう、と。そういう決断をしました。

 本当にジャイアンツファンの皆様、そしてベイスターズファンの方も残っていらっしゃいます。それと、野球ファンの皆様。本当にお世話になりまして、ありがとうございました。

 私の心境は一点のくもりもございません。晴れ晴れとした気持ちでバトンを阿部監督に渡し、マイクも渡します。本当にありがとうございました。

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