阪神・岡田監督が佐藤輝アーチ量産を予言 スタメン外し、2軍降格乗り越え認めさせた成長

2023年10月04日 05:15

野球

阪神・岡田監督が佐藤輝アーチ量産を予言 スタメン外し、2軍降格乗り越え認めさせた成長
ティー打撃する阪神・佐藤輝(撮影・北條 貴史) Photo By スポニチ
 阪神の岡田彰布監督(65)が、きょう4日のレギュラーシーズン最終戦(対ヤクルト、神宮)を前に、ついに佐藤輝明内野手(24)の成長を認めた。6月には2軍降格を言い渡し、時に辛らつな言葉を浴びせてきた若きスラッガーの9月以降の好調ぶりに目を細め、本塁打が自然と増えると予言。18日に初戦を迎えるクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ(S)、その先に待つ日本シリーズのポイントゲッターに指名した。
 岡田監督の口癖の一つ「普通に」を借りるなら、今の佐藤輝には「そら、普通に期待してるよ」といったところだろう。これまで評価を求められても渋り気味だったのが一転、吹く風が秋めいてきた甲子園のアルプス席に腰をかけながら、現在の力を認めた。

 「ホームランも出てるけど、やっぱり率が上がってるわけやんか。それがまず一番やな。やっぱり、率が上がっていくと、自然とホームランも増えてくると思うよ、俺は。2割でホームラン王なんか獲れへんやろ?」

 9、10月の打撃成績は、25試合に出場して98打数34安打で打率・347、8本塁打、27打点と大暴れ。球宴前に・214まで下がった打率は、・261まで上がった。打点はチームトップでキャリアハイの90。出塁率が高い近本、中野、大山が前を打つ以上、安打が増えれば打点が増えるのも自然な流れで、「打点がなあ(多い)。だって今、一番チャンスが回ってくる打順やからな。5番なんかはな」と歓迎した。

 5、6番が打てば得点が入る――が持論の指揮官。鍵となる打順が存在感を見せ始めたことは、明るい材料だ。18日から始まる短期決戦でも「やることは一緒やからな」と、佐藤輝を得点源として見込んでいる。レギュラーシーズンの総仕上げとなる、きょう4日のヤクルト戦。「最後は普通のメンバーでいくよ」と指定席の5番を託すことを宣言した。

 その言葉が耳に届いていない段階にもかかわらず、虎の絶好調男は、最終戦への意気込みを聞かれると、「普通に行きます」という言葉を3度も発した。指揮官の口癖の「普通」が乗り移ったのは、前向きな偶然の一致だ。最終戦で4打数3安打なら昨季の自己最高打率・264を更新し、1本塁打を放てば新人だった21年の24本に並ぶ。「打って勝てればいいですけど」。6月に2軍降格を言い渡され、メディアを通じて厳しい言葉を受けながら、実りの秋に向けて指揮官のお眼鏡にかなう働きを見せ続ける24歳。このまま一気に信頼を勝ち取る。(倉世古 洋平)

《岡田監督の佐藤輝に対する発言》

 ☆悩んでないよ(4月13日)佐藤輝が打率1割台に低迷する中、巨人戦でスタメンから外し「悩んでないよ。昨日から決めとったんや。結果が出なかったらしょうがないやんか。やっぱり勝つためにやってるんだから」

 ☆終わってまうやんか(7月10日)不調の佐藤輝に代えて渡辺諒を先発させる選択肢があるか問われ「それやったら終わってまうやんか。俺は別にかめへんけど。終わってしまうと思うよ、今度は」

 ☆俺、食えへんから(7月17日)佐藤輝がコーチ陣の指導を消化できないかどうかについて「知らん、それは。そんなん本人に聞いてくれよ。消化とかは、俺、食えへんからおまえ、分かれへんよ」

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