【侍J・井端新監督と一問一答】「WBCで優勝。必ず引き継いでいかないと」「強みは投手力、結束力」

2023年10月04日 17:54

野球

【侍J・井端新監督と一問一答】「WBCで優勝。必ず引き継いでいかないと」「強みは投手力、結束力」
<侍ジャパントップチーム新監督就任発表会見>登壇する井端弘和新監督(撮影・会津 智海) Photo By スポニチ
 侍ジャパンの新監督に、中日、巨人で活躍した井端弘和氏(48)が就任。4日、就任会見に臨み、抱負を語った。今年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で世界一を奪還した前任の栗山英樹氏(62)の後任となる。
 以下、井端新監督と一問一答。

 -就任の気持ちは。
 「まず話を頂いて、まさか私に、と驚きました。でも、こうして名前を挙げていただいたこと自体がとてもありがたかった。何とか自分がここまでやってきた野球で、日本の力になりたいという気持ちで引き受けました」

 -理想のチーム像は。
 「これまで少年野球、U12、U15、U18、大学野球、社会人野球に、様々な世代の野球に携わらせていただいて、それぞれの世代が目指す野球を見てきた。侍ジャパントップチームは集大成で、各世代の夢。日本には世界に誇れる野球がたくさんあると思うので、その中の一流選手たちの魅力を存分に生かすことが、応援してくれる人の胸を打つと思います。今年のWBCでも高い守備力と投手力、そして打の方でも世界に引けをとらないことが証明されたと思う。私なりに相手チームを柔軟に、緻密に戦術してこれからも戦いたいと思います」

 -11月のアジアプロ野球チャンピオンシップへの準備は。
 「この大会は今後の侍ジャパンのための若手発掘の重要な場。また世界で勝つチームづくりのためにコーチングスタッフと意思疎通をしっかりして、チームワークを磨きたい」

 -U12などアンダー世代と関わった経験をどう還元するか。
 「2017年に稲葉監督がトップチームの監督に就任し、21年の東京五輪で金メダルを獲得するまでコーチという立場でチーム作りをサポートした経験を生かしたい。U12の監督を昨年、今年と2年間務めさせていただき選手育成を学ばせていただいた。チームづくりは選手選考だけでなく、周囲のサポートがいかに大事か感じているし、U12はいつかトップチームで自分が活躍するんだ、という強い気持ちを持ってプレーしてほしいという思いから指導してきた。常に上を目指す選手たちの姿はとても頼もしかったし、本当にこの中から未来のスーパースターが生まれてほしいと思った。私自身このチームづくりの経験と、選手育成の経験を新体制の侍ジャパン監督として生かしていきたいと思います」

 -使命感は。
 「今年WBCで優勝しましたし、必ず引き継いでいかないといけない。打つ方でも世界に近づいていると思うし、そこに高い投手力、守備力をいかして、相手を見て緻密な日本の野球を融合させて行ければと思う」

 -11月にどんな選手を見つけたいか。
 「今活躍している若い選手でも世界で通用するが、ほとんどの方がまだ世界を経験していないと思いますので、少しでも世界を経験して、さらに成長して次の大会まで備えてほしい」

 -新監督としての意気込みを。
 「今年の2023年WBCでは全国民が熱い思いになったと思う。侍ジャパンの結束力を最大限に生かして、全国の野球ファン、国民をまた熱くさせたいと思います」

 -侍ジャパンの全カテゴリーの監督を務めた初めての存在。メリットは。
 「U12監督をさせていただいて、まずは子供には未来しかないなと。どこまで子供が伸びるか分からないので、細かいことは一切言わず、打ち勝つとやってきた。U18だったり、U22では相手を見ながら、緻密な野球をやってきたと思う。子供のところから世界を見据えて戦っている子供が非常に多いなと感じた。トップチームでも、子供たちの思いを乗せて戦いたいと思う」

 -侍として最も大事にしたいこと。選手に求めることは。
 「アンダー世代から結束力も伝えてきましたし、ジャパンの代表ということで行動、言動にも責任があるという風に伝えてきました。その辺かなと思っております」

 -今の侍ジャパンの強み、今後伸ばしたい部分は。
 「強みは投手力だと思う。緻密な野球もそうですし、結束力だと思う。今後は個々の力も伸びていってほしいと思う」

 -今回の監督就任の契約形態がこれまでとは異なり、26年WBCまでではなく、期間が細かに区切られている。思いは。
 「当初は1大会、1大会で、という思いもあったが、まずは1年やってみて、その中で評価して頂ければと自分も思っている。1年、1年と井原さんには伝えました」

 -状況が許せば26年WBCもやりたいか。
 「まだ就任の話を頂いて、日も経っていませんので、本当にまだ何も考えていない。まずは本当にアジアチャンピオンシップをどう戦うかしか頭にないので、そこまでは考えていない」

 -U15監督との兼任は大変だが、希望した理由は。
 「U12、U18、U22は臨時コーチで行かせていただいたが、U15には侍ジャパンとしての戦い方など、いろいろなことは伝えきれていないというのが私の中にあったので、そこは強く要望を出しました」

 ◇井端 弘和(いばた・ひろかず)1975年(昭50)5月12日生まれ、神奈川県出身の48歳。堀越(東京)から亜大を経て97年ドラフト5位で中日入団。01年に遊撃のレギュラーに定着し、13年のWBCに出場。同年オフに巨人に移籍し、15年に現役引退。通算1912安打を放ち、ゴールデングラブ賞7度、ベストナイン5度。巨人、侍ジャパンのコーチを歴任し、20年からNTT東日本のコーチ、22年にU12日本代表監督に就任した。1メートル73、73キロ。右投げ右打ち。

 ▽アジアプロ野球チャンピオンシップ アジアの若手育成を目的とした国際大会で日本、韓国、台湾、オーストラリアの4チームで争う。選手の参加資格は24歳以下(99年1月1日以降生まれ)、または入団3年目以内で、29歳以下(94年1月1日以降生まれ)を3人までのオーバーエージ枠もある。17年11月の第1回大会は稲葉篤紀監督が指揮を執り日本が優勝。第2回大会は当初21年11月に開催予定だったがコロナ禍のため、今年11月に延期された。

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