侍Jはなぜ井端新監督に? 会見で説明、監督に必要な6項目 井端氏はU-15代表監督も兼任

2023年10月04日 17:11

野球

侍Jはなぜ井端新監督に? 会見で説明、監督に必要な6項目 井端氏はU-15代表監督も兼任
<侍ジャパントップチーム新監督就任発表会見>笑顔を見せる井端弘和新監督(撮影・会津 智海) Photo By スポニチ
 侍ジャパンの新監督に、中日、巨人で活躍した井端弘和氏(48)が就任。4日、就任会見に臨み、抱負を語った。今年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で世界一を奪還した前任の栗山英樹氏(62)の後任となる。
 会見には侍ジャパン強化委員会・井原敦委員長も登壇。選考経緯の発表があった。その中で侍ジャパン、トップチームの監督に必要な要件6点が明かされ「国際大会や海外経験」「求心力」「知名度」「発信力」「アマチュア野球界を含めた日本野球界への理解」「侍ジャパン事業への理解」だった。

 また、井原委員長は「この6点に加えて、世代交代も視野に置いて、検討を重ねました。その結果、井端様に就任の要請をいたしまして、ご快諾を頂きました」と説明。さらに井端氏の希望もあり、U-15代表監督も兼任で就任することも発表された。

 契約内容については詳細は明かされなかったが、同委員長は、2024年11月末日まで、11月開催の「第3回プレミア12」までの契約期間を前提としていることも説明した。ひとまずは、11月に行われる「アジアプロ野球チャンピオンシップ」まで指揮を執り、その後は大会ごとに契約更新する形となる。

 会見に臨んだ井端氏は「今回、トップチーム監督就任の声をいただき、とても驚いたのと同時にこんなに光栄なことはないと感じました。身に余る大役ではありますが、持っているのを全て注ぎ、全力で務めていくことが日本野球への恩返しになると考え、引き受けることにしました。まずは11月に開催されるアジアプロ野球チャンピオンシップの優勝という目標があります。この大会は来年のプレミア12、今後の国際大会に向け、有望な若手選手を見出す大事な大会です。限られた時間の中ではありますが、丁寧に準備を進めていきます」と抱負を口にした。

 卓越した野球観と指導力には定評がある井端氏は、現役時代は内野守備の名手として名をはせ、引退後は巨人で3年間コーチを歴任。稲葉篤紀監督が侍ジャパンを率いた17年の第1回アジアチャンピオンシップからコーチを務めた。稲葉政権最後の大会となった21年東京五輪でも内野守備コーチを務め、強化本部編成戦略担当を兼務した。

 侍ジャパン強化委員会は栗山監督の5月の任期満了に伴う退任に伴い、26年WBCまでの3大会をひとくくりに監督選定を行ってきた。だが後任選びは難航。長期にまたがって3大会を一人が指揮するという「枠組み」を再検討し、まずは直近の国際大会の監督を任せる方向に方針を転換した。それでも、アジアの若手育成を目的とした国際大会で次代を担う有望株を率いる任務は重要で、17年の第1回大会に続く連覇を目指す。

 ◇井端 弘和(いばた・ひろかず)1975年(昭50)5月12日生まれ、神奈川県出身の48歳。堀越(東京)から亜大を経て97年ドラフト5位で中日入団。01年に遊撃のレギュラーに定着し、13年のWBCに出場。同年オフに巨人に移籍し、15年に現役引退。通算1912安打を放ち、ゴールデングラブ賞7度、ベストナイン5度。巨人、侍ジャパンのコーチを歴任し、20年からNTT東日本のコーチ、22年にU12日本代表監督に就任した。1メートル73、73キロ。右投げ右打ち。

 ▽アジアプロ野球チャンピオンシップ アジアの若手育成を目的とした国際大会で日本、韓国、台湾、オーストラリアの4チームで争う。選手の参加資格は24歳以下(99年1月1日以降生まれ)、または入団3年目以内で、29歳以下(94年1月1日以降生まれ)を3人までのオーバーエージ枠もある。17年11月の第1回大会は稲葉篤紀監督が指揮を執り日本が優勝。第2回大会は当初21年11月に開催予定だったがコロナ禍のため、今年11月に延期された。

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