【センバツ】新基準の低反発バット反応さまざま 守備で「音の判断難しい」、投手陣「ほんとに飛ばない」

2024年03月18日 14:54

野球

【センバツ】新基準の低反発バット反応さまざま 守備で「音の判断難しい」、投手陣「ほんとに飛ばない」
<関東第一・八戸学院光星> 7回、代打小笠原の時に関東第一・成井が本塁への好返球で勝ち越しを許さず (撮影・亀井 直樹) Photo By スポニチ
 【第96回選抜高校野球大会第1日第1試合   八戸学院光星5-3関東第一 ( 2024年3月18日    甲子園 )】 第96回選抜高校野球大会が18日、甲子園球場で開幕した。開幕戦で八戸学院光星(青森)が延長タイブレークの末、関東第一(東京)を5-3で下して2016年以来8年ぶりに初戦を突破した。
 今大会から導入された低反発の新基準金属バットについて、初戦を戦った選手からは様々な声が上がった。

 投手陣からは、この試合で先発した八戸学院光星・洗平が「詰まった時はほんとに飛ばないなっていう。ショートゴロ、あれ、ほんとに飛んでなくて。でも、芯を食ったら、レフトを超えてしまうので。そこは音とかも変わってくる中での、判断ミスというか、難しかったと思うんですけど、芯を食ったら、あんまり変わらないのかなと思います」と述べ、2番手で登板した岡本琉は「元々ストレートが持ち味なので、ストレートで押し切れれば詰まらせて外野フライになるのかなと思う」と述べた。

 また、延長11回で決勝打を放った萩原は「自分は特に。ちょっと違うなということはなかった。ほかの人を見ていると全然飛んでいないなと思います」と率直な感想。低反発と言われるバットを操るにあたって「部長からパワーはついていると言われていたので、それを信じて。ミートだけ考えていました」と振り返った。

 守備面ではこの試合で好守を見せた関東第一の右翼・成井が「(低反発バットの対応で)練習からかなりやってきた。注意している打者では定位置もあったが、右打者と左の力がない打者は前に落ちる確率が高いと思うので、前で守ってる。通常より、左打者は2、3歩前で、右打者のときはもう少し前」と明かした。

 また「音の判断が難しくなった」という。「大きいの(長打)が出なくなったのは守りやすいが、(打球)音に慣れてないので一歩目が難しい。芯に当たれば前のバットを同じように飛んでくる。ただ、芯に当たったときと芯を外したときの音の差が小さくなった。そこの聞き分けが難しくなった」といい、以前のバットに比べて「どちらかというと難しくなった。越されない分、楽という部分はあるけど、音の判断は難しくなった」と語った。

 従来のバットより約10メートル飛ばなくなるといわれる新基準バット。最大直径がこれまでの67ミリ未満から64ミリ未満と3ミリ細く、打球部の素材がこれまでの3ミリから4ミリ以上と厚くなる。日本高野連の実験数値では平均打球速度が6・3キロ低下するとされ、飛距離では10メートルほど減るとの見方もある。

 導入の最大目的は主に投手の事故防止。19年夏の甲子園で、打球が岡山学芸館の投手の顔面に直撃して頬骨を骨折するなど、近年の打撃技術の向上とともに守備側のケガへの懸念は増していた。73年に登場し甲子園大会では74年から使用が認められた金属バット。01年に重さ900グラム以上、最大径67ミリ未満の基準が設定されたが、今回の低反発化は導入以降最大の変革となる。

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