阪神・近本「しっかり追いついたというところがよかった」今季初のドローに持ち込む起死回生の2点打

2024年04月13日 05:15

野球

阪神・近本「しっかり追いついたというところがよかった」今季初のドローに持ち込む起死回生の2点打
<中・神>8回、近本は適時内野安打を放つ(投手・勝野)(撮影・大森 寛明) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神2-2中日 ( 2024年4月12日    バンテリンD )】 阪神・近本光司外野手(29)が12日の中日戦で起死回生の同点内野安打を放ち、今季初の引き分けに持ち込んだ。2点を追う8回2死二、三塁の好機で勝負強さを発揮。1死からの代打で12球目に四球を選び、起点になった糸原健斗内野手(31)の執念も光った。延長12回の激闘。借金2からの巻き返しへ光はある。
 近本が勝利を渇望する激走で中日守備網にほころびを生んだ。8回2死二、三塁。勝野に3球で追い込まれてもファウル2球を重ね、6球目のスライダーをゴロで打ち返して一、二塁間へ。全力で駆けた。

 横っ跳びした一塁手・中田の先を抜け、捕球した二塁手・田中の一塁送球が高くそれた。捕手・加藤匠は一塁バックアップへ走っていて本塁はがら空き。三塁走者・糸原だけでなく、代走で出ていた二塁走者・小幡も本塁へ迎え入れ、一気に同点に追いついた。2打点が付いた殊勲の内野安打だった。

 「ああいう形で小幡がしっかり還ってきてくれて同点になったというのがよかった。変化球だったら、あそこに飛ぶだろうな、と思っていました」

 思い描いた通りの技ありの一撃で6日ヤクルト戦(神宮)からの6試合連続安打へ伸ばした。3度目の零敗だった前夜に続き、7回までは柳に苦戦してゼロ行進。8回に代わった勝野に対して代打・糸原の粘りの四球、木浪の巧打と好走で少しずつ積み重ねた“つながり”を昨季リーグ最高の得点圏打率・374を誇った勝負強さで20イニングぶりの得点へと結実させた。

 「今日の試合は今日の試合で、しっかり追いついた…というところがよかったんじゃないでしょうか」

 後ろを打つ中野、中軸の大山らになかなか当たりが戻らない現状で、元気なリードオフマンは猛虎にとって何よりの救いだ。持ち込んだ延長12回の末に引き分け。2連敗からの脱出は持ち越しても、「負けなかった」という事実が次戦への活力だ。開幕からの13試合を終え、5勝7敗1分けの4位タイで踏ん張る。投手陣が踏ん張り、野手陣も必死に守った。打線爆発の時は近い。その火付け役は、近本が担う。(八木 勇磨)

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