カブス今永の直球の有効性は? 米メディアが詳しく分析 ランバリューは「6・2」でMLB全体2位

2024年04月13日 09:20

野球

カブス今永の直球の有効性は? 米メディアが詳しく分析 ランバリューは「6・2」でMLB全体2位
カブス・今永(撮影・光山 貴大) Photo By スポニチ
 ネットサイト「ザ・スコア」のトラビス・ソーチック記者がカブスの今永昇太投手の直球の有効性について詳しく分析している。
 今永はここまで2試合に登板、56球の直球を投げたが、一本もヒットを許していない。データサイト「ファングラフス」の発表しているランバリューでは「6・2」で、レンジャーズのコディ・ブラッドフォードの「6・3」に次ぐ全体2位だ。

 ランバリューとは投手が特定の球種を投げたときに期待される得点の増減を示し、その球種がどれだけ効果的かを定量化する。投手の戦略や成功の鍵を理解する上で重要な指標だ。タイラー・グラスノーの直球は「5・2」で4位、山本由伸は「1・2」で46位、菊池雄星は「-0・1」で73位、ダルビッシュ有は「-1」で91位である。

 ソーチック記者は今永は特に速い球を投げているわけではないと指摘する。平均球速は92・4マイルで先発投手の平均に近い。それでも打たれないのはまず第一にボールをうまくスピンさせているから。回転率はメジャー平均をはるかに超える2400rpm以上、いわゆるライジング効果を生み出し、平均より2・8インチ(約7・1センチ)も上を通る。カブスのクレイグ・カウンセル監督は「彼の直球はライジングチャートの上位にあり、それに対し打者はアジャストしなければならない。上から叩かないといけないと感じ、それが彼の他の球種を助ける」と説明している。

 加えて今永の直球を特別なものにしているのは、ボールをリリースする位置。リリースポイントは5・55フィート(約169センチ)で、左投手の直球のMLB平均5・82フィート(約177・4センチ)よりも低い。このように低いアームスロットから浮き上がってくるように見える直球はそんなにない。アストロズのクローザー、ジョシュ・ヘイダーの直球のようだ。だから今永は自信を持ってストライクゾーンをアタックでき、初球ストライク率は65・7%だ。ソーチック記者は「MLB関係者は、今永がカブスと4年総額5300万ドルの契約をしたとき、平均レベルの先発投手と見なした。しかしながらカブスは割引価格でトップの先発投手を手に入れたのかもしれない」としている。

おすすめテーマ

2024年04月13日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム