阪神 大勝ムード一転…最大7点差から逆転負けで首位陥落 将が自己最悪7失点に岩崎、岡留が計3被弾

2024年05月12日 05:15

野球

阪神 大勝ムード一転…最大7点差から逆転負けで首位陥落 将が自己最悪7失点に岩崎、岡留が計3被弾
<D・神>8回、筒香(左)に勝ち越しソロを打たれた岩崎(撮影・大森 寛明) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神9―11DeNA ( 2024年5月11日    横浜 )】 阪神は11日のDeNA戦で最大7点差をひっくり返されて敗れた。2点リードの8回に昨季のセーブ王・岩崎優投手(32)が2被弾し逆転を許した。先発の伊藤将司投手(28)が勝ち投手の権利目前の5回に4点を失い、2点差に詰められたことも響いた。チームは横浜スタジアムで今季初黒星。巨人が勝利したため、4月20日以来21日ぶりに首位陥落となった。
 百戦錬磨の岩崎が何かに取りつかれたように、DeNAの勢いにのみ込まれた。2点優勢の8回1死一塁、蝦名に同点の中越え2ランを浴びた。3回に近本の満塁弾で付けた最大7点差を追いつかれ、球場の空気が一変。ミラクルを信じる敵地は異様な盛り上がりに包まれた。

 2死として、今度は筒香に決勝ソロを浴びた。甘く入ったスライダーを完璧に捉えられた。虎を援護するように序盤はポテンヒットを誘発した右翼へ強く吹く風にも乗って、右翼席へ勢いよく飛び込んだ。

 「四球です。ああいうところからホームランが一番ダメなので。次、また頑張ります」

 昨季の最多セーブ左腕は、1死から与えた代打・桑原へのストレートの四球を猛省した。リードを守れなかったのは4日の巨人戦(東京ドーム)以来今季2度目で、黒星と被本塁打は今季初めて。イニングを投げきらずに降板したのも、1試合2被弾も昨年8月29日DeNA戦(甲子園)以来となった。

 岡田監督にとって7点差逆転負けは阪神監督復帰後、最大の逃げ切り失敗。ダブルストッパーの一角がつかまり「(リードが)2点あったからな」と残念がった。投手陣の奮闘を象徴するように2点リードによる逆転負けが今季最大だった。しかも今季17勝のうち9勝は劣勢を跳ね返して白星を挙げてきた“逆転の虎”が、今季4度目の逆転負けを喫した。

 89年の球団の歴史で、満塁弾を打った試合は勝率9割を誇っていた。その“勝ちゲーム”を失った要因は、先発の伊藤将の乱調が大きい。あと1死で勝ち投手の権利を得る5回2死から4点を失い、2点差に詰められて降板を言い渡した。指揮官は「結局、ランナーをためないことよ。初球に、簡単に(ストライクを)取りにいったのを(打たれて)な」と苦言を呈した。

 チームは今季2番目に多い13安打と9得点を挙げながら、自慢の投手陣が崩れる悪夢の展開だった。ナイターでは巨人が勝利したことで21日ぶりに首位陥落。後を引かないことを祈るばかりだ。 (倉世古 洋平)

 《7点差以上からの逆転負けは22年ヤクルトとの開幕戦以来》
 ○…阪神は3回表終了時点9―2の7点リードから、9―11の逆転負け。今季12球団で最大得点差からの屈辱で、チームの7点差以上からは22年3月25日、ヤクルトとの開幕戦での7点差(4回裏=8―1→8―10)以来2年ぶり。岡田阪神では05年4月28日中日戦(6回裏=8―1→8―9)と、06年8月18日ヤクルト戦(3回表=9―2→11―12)の7点差に並ぶ3度目のワースト。

 ○…チームのゲーム3被弾は今季最多。イニング3被弾は18年9月8日の巨人戦で、5回に小野が坂本勇、岡本、ゲレーロにそれぞれ2ランの3被弾して以来6年ぶり。

 ○…阪神の満塁本塁打は今季初で通算207本目。満塁本塁打の出たチームの敗戦は、昨季9月21日のヤクルト(中日戦、4回塩見)以来。阪神では22年4月21日のDeNA戦(4回代打・小野寺)以来2年ぶり20度目。満塁弾の出た204試合(ゲーム2本3試合を含む)の成績は180勝20敗4分けの勝率.900。なお、岡田監督は現役時代に阪神で打った8本でチームは6勝2敗。オリックス時代の94年の1本もチームは敗戦している。

 ▽阪神、前回の満塁弾で敗戦 22年4月21日、DeNA戦(横浜)1―3の4回表1死満塁、代打起用の小野寺が坂本から左翼へ逆転の満塁本塁打。しかしその裏にリリーフした馬場が4回1失点、5回3失点でDeNAの再逆転を許すと、6回裏無死、降雨コールドで5―7の敗戦。チームは過去16戦全勝だった代打満塁弾が出た試合で初の黒星を喫した。

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