三谷幸喜氏、西田敏行さんを涙声で追悼…出演を熱望した「鎌倉殿」 「最後の大河になるかもと…」

2024年10月19日 22:06

芸能

三谷幸喜氏、西田敏行さんを涙声で追悼…出演を熱望した「鎌倉殿」 「最後の大河になるかもと…」
三谷幸喜氏 Photo By スポニチ
 脚本家の三谷幸喜氏(63)が19日、TBS系「情報7daysニュースキャスター」(土曜後10・00)で、17日に虚血性心疾患で亡くなった俳優の西田敏行さん(享年76)を涙声で悼んだ。
 三谷氏は、西田さん主演のドラマ「池中玄太80キロ」(日本テレビ)と「港町純情シネマ」(TBS)が1980年の同クールで放送されていたことに触れ、「池中玄太は明るく元気でみんなに愛されて、西田さんそのもののキャラクター。港町純情シネマは地方の映画館が舞台で、映写技師が西田さん。コメディーではあるけどマニアックで暗い感じのドラマだった。西田さんの役が全く真逆なんです」と回顧。「僕は断然港町純情シネマ派だったんですけど、僕の周りは9割池中玄太ファンだった。“みんな目を覚ませ!”って言って回った記憶がある」とユーモアを交えて大学時代の思い出を語った。

 西田さんは、三谷氏が監督・脚本を務めた映画「THE 有頂天ホテル」(2006年)「ザ・マジックアワー」(08年)「ステキな金縛り」(11年)「清須会議」(13年)「ギャラクシー街道」(15年)に出演。「ステキな金縛り」では女優・深津絵里とダブル主演し、落ち武者の幽霊・更科六兵衛のユーモラスな演技が話題を呼び、「清須会議」には更科が死ぬ前の設定で登場した。

 三谷氏が脚本を担当した22年のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では後白河法皇役を演じた。西田さんの体調を心配した人からキャスティングを見送っては…という話もあったという。三谷氏は、西田さんのマネジャーから聞いた話として「絶対俺はやる。他のスケジュール空けとけ。もしかしたら俺の最後の大河になるかもしれないし、だから絶対やりたい」と西田さんが話していたというエピソードを告白。西田さんの出演がかなった「鎌倉殿」について、「ものすごくはっちゃけた後白河をやられて。そんなお気持ちでやられてたんだと胸にくるものがあります」と振り返った。

 アドリブの才能で多くの監督や脚本家、ほかの俳優たちをうならせた西田さん。三谷氏は凄さは「アドリブだけじゃない」と言い、「『ザ・マジックアワー』ではアドリブ禁止令を出して、真面目にというか、寡黙な役だから一言一言に重みがある。いっぱいセリフで埋まっちゃうとキャラクターが変わってきてしまうので、あの時はアドリブなしでお願いしますと。嫌がってましたけどやってくださって、でき上がった時は“俺、アドリブなくてもいけんだな”と喜んでくださった」と回顧。

 「その後の『金縛り』の時は解放して好きなだけやってくださいとお願いしたんです。どちらもできる方」と続け、「役者としての引き出しがいっぱいあって、次はこれだなって軽快に1個1個ふさわしい芝居を見つけていく、そんな感じの俳優さんだったですね」。三谷作品の常連だった唯一無二の名優の存在感ある演技をしみじみと振り返っていた。

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