【コラム】海外通信員
アルトゥール・イチロー(37歳)レッドブル・ブラガンチーノU20監督インタビュー
2023年03月01日 22:30
サッカー
レッドブルという企業フィロソフィーは大胆でアグレッシブで主役になるスタイル。サッカーにおいてもそのフィロソフィーは受け継がれ、オフェンシブでどんな相手にでもプレッシャーを与え、常に点を取ることを意識している。
-岡澤選手の印象は。
昂星は最初からとても良い印象を受けた。個人技のレベルも高く、視野が広く、戦術理解力、ゲーム読解力が非常に高い。ポテンシャルが高く、才能がある選手だ。プレッシャーのきつい試合では、マーク、デュエル、ボールキープ力を高めなければいけないが、この点でも成長目覚ましかった。そのため契約延長して、コッピーニャに出場してもらうことになった。コッピーニャの前の大会で、昂星を起用したところ、集中力も高く、期待以上の活躍をしてくれてレギュラーになった。10番をつけていたグスターヴォがプロチームに上がったこともあり、昂星に10番を渡すことになった。
-10番はブラジルにおいてどんなチームでも非常に重みのある番号で、岡澤選手はふさわしいと思いましたか。
昂星は10番の役目をよく果たしてくれた。攻撃的MFとして3ゴールを決めたことは非常にポジティブな結果だし、彼の未来にとっても大事なステップになった。我々は昂星にチャンスを託し、彼はコミットしてくれた。期待以上の活躍だ。レッドブル・ブラガンチーノにとっても、彼にとっても、送り出したセレッソにとっても良い結果となった。
-日本人選手はブラジルの同年代と比較して対等にやっていけますか。
ブラジルのサッカー界というのは、プロになりたい人がとても多く非常に競争が激しい世界だ。日本人がブラジルに来たから厳しいということではなく、どの人種でも、どの国籍の選手にとっても簡単にはいかない。このU20チームはプロチームに上がる一歩手前でさらに競争がが激しい。貧しい少年たちにとってサッカー選手になってで成功するというブラジリアンドリームがある。サッカーは社会の中で上にのし上がる大きな手段だ。育成世代までは良くてもプロチームに上がれない子達だってたくさんいる。そんな中、昂星は日本人選手がこのレベルで充分にやっていけることを証明して見せた。
-レッドブル・ブラガンチーノとセレッソ大阪の提携は第一号の岡澤選手が成果を出しましたか。
今回のヤンマー、レッドブル・ブラガンチーノ、C大阪の交流はすばらしい結果をもたらした。日本語の通訳もできるマリオコーチの存在も大きな助けとなり我々スタッフにとってもとても良い経験となった。昂星は先発隊として日本とブラジルの提携の道を立派に開けてくれた。次の日本人選手が来るのを楽しみにしている。ブラジルでの経験を身につけて、日本にお返ししたいし、ブラジルの選手が日本に行って、違うサッカーを覚えるきっかけにもなって欲しいと思う。