希実の望みは大谷 女子陸上異例のプロ転向で“ニューバランスの先輩”を目指す

2023年04月04日 04:45

陸上

希実の望みは大谷 女子陸上異例のプロ転向で“ニューバランスの先輩”を目指す
<ニューバランス 田中希実会見>ニューバランスのシューズを手にポーズをとる田中希実(撮影・郡司 修) Photo By スポニチ
 陸上女子で東京五輪1500メートル8位の田中希実(23)が3日、東京都内で記者会見し、スポーツ用品大手のニューバランスと所属契約を結んだと発表した。3月限りで豊田自動織機を退社。今後はプロ選手として活動すると表明し、野球界で活躍する大谷翔平(28=エンゼルス)を理想に掲げた。
 さらなる成長を追い求め、田中が覚悟を決めた。かねてグローバル契約を交わしていたニューバランスと、4月から新たに所属契約を締結。プロのランナーとして走ることになり「これまでより、飛躍した成績を残せるように進んでいけるのかなと。根っこから変えて、自分の居場所をつくり直したい」と抱負を口にした。

 女子陸上界では異例となる転向で同社と同じ契約を結ぶ日本人選手は男女を通じて史上初となった。背景にあったのが、昨春から抱えていた葛藤。「甘えから、ガムシャラさやハングリーさを失っているように感じた。積み重なってきた自分へのフラストレーションが爆発した」。東京五輪は1500メートルで8位入賞。昨季も国内では圧倒的な強さを示した一方、3種目に挑戦した昨夏の世界選手権では思い描いた成果を出せなかった。

 より世界を意識して陸上と向き合っていく中で、一つの「理想」としたのが、今年に入ってニューバランスと長期契約した大谷翔平だった。「彼の取り組む姿勢はいろんな人に刺激を与えているし、アスリートの形として理想だなと思ってきた。そういった選手像を目指していきたい」。二刀流など従来の概念にとらわれない姿は、種目を制限せずに走り続ける田中にも通じるものがある。

 これまで通り兵庫を拠点としながらも、海外での活動期間を増やす意向だ。「世界のトップで戦いたいというのが一番の目標だけど、陸上界だけでなく、社会全体の目に留まるようになりたい」。高い志を胸に、新たな環境でチャレンジする。

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