リーチ&松島は「切り札」 担当記者2人がガチ討論 スポニチが推すラグビー日本代表ベスト布陣

2023年08月08日 05:30

ラグビー

リーチ&松島は「切り札」 担当記者2人がガチ討論 スポニチが推すラグビー日本代表ベスト布陣
堀江こそが日本代表のラスボスだ Photo By スポニチ
 9月8日に開幕するラグビーW杯フランス大会開幕まで、あと1カ月。日本代表は国内5連戦を1勝4敗で終え、15日にW杯代表33人が発表される。1次リーグD組で世界ランキング6位のイングランドや同7位のアルゼンチンと対戦するジョセフ・ジャパンのベストメンバーは?今大会を現地で取材する滝本雄大記者(27)と、過去2大会を取材した阿部令記者(43)が独自にセレクトしてみた。(文中の選手敬称略)
 阿部 いよいよ本番が近づいてきたね。滝本君、準備の状況は?

 滝本 はいっ!準備万端です。最近、パソコンの入るサコッシュとバックパックも新調しました!

 阿部 そういうことじゃなくて…。選手の周辺取材や頭とデータの整理はできてる?

 滝本 もっ、もちろん大丈夫です!(汗)

 阿部 まあ、信じるとしよう。では本題に入ろうか。国内5連戦で1勝しかできず、正直なところW杯に不安を残した。ポジションによっては起用選手もコロコロと変わったけれど、滝本記者が考えるベストメンバーは?

 滝本 (1)稲垣(2)坂手(3)具(4)ディアンズ(5)ファカタヴァ(6)ガンター(7)リーチ(8)姫野(9)斎藤(10)松田(11)ナイカブラ(12)長田(13)ライリー(14)マシレワ(15)山中(16)堀江(17)ミラー(18)ヴァル(19)ムーア(20)コーネルセン(21)流(22)李(23)松島

 阿部 なるほど。ではセレクションポリシーを聞こうか。

 滝本 FW第1列は安定の3人を選択しました。ロックは走力のある2人を選択。第3列は悩みましたが、経験と勢いのバランス重視の3人にしました。

 阿部 第1列はリザーブ3人を含めて、この6人がベストだと思う。特に堀江はチームでもリザーブの役回りが多くなり、試合を俯瞰(ふかん)して後半に軌道修正や勢いをもたらすゲーム勘が磨かれた。劣勢でも他のメンバーに安心感を与えられる存在。

 滝本 まさにラスボスです。ロックは5戦連続先発したファカタヴァが首脳陣の信頼を得たとみています。ディアンズともども、ケガの回復次第ですが、完治すればこの2人がベストだと考えました。

 阿部 7番は5連戦で4人が先発した“猫の目”ポジションだった。裏を返せば首脳陣が真打ちと言えるラブスカフニの復帰を待っていたと思うけど、フィジー戦のレッドカードでW杯代表に入るかどうかも微妙になってしまった。となればコーネルセン、ガンターの並びが妥当かと思う。

 滝本 なるほど、納得です。確かにリーチをリザーブに置くことで、経験豊富でリーダーシップのある選手を分散できます。W杯では特に重要ですからね。

 阿部 ハーフ団を斎藤、松田にした考えは?松田はCTBとFBもカバーできるからあえてリザーブに置く考えもできそうだけど。

 滝本 前回大会は全試合控えだった松田は、10番に並々ならぬ思いを持っています。そしてリーグワンのベストキッカーでもある。1点の重要性が増すW杯では、松田の足が鍵を握ると思います。

 阿部 一理ある。若い斎藤とバランスを取る意味でも松田の先発が的確かも。

 滝本 日本ではまだまだ「リザーブ=先発よりも力の落ちる選手」というイメージがありますが、国際レベルでは、もはや古い考え。その意味でもW杯4度目のリーチ、3度目の松島には、今大会は切り札的な存在として活躍してもらいたい。シン・マツシマですよ!

 阿部 原稿でもよく「シン・○○」って書くもんね。

 滝本 シン・ゴジラ、シン・ウルトラマンは見たので、シン・仮面ライダーを見ればコンプリートです!

 阿部 聞いてないよ(笑い)。それはそうと、フィジー戦で後半からインサイドセンターに入った中村の存在感は際立っていた。周りの選手が息を吹き返したし、日本らしいパスラグビーができた。ぜひ12番に推したい。

 滝本 確かにそうでした。一方で長田は、もはやチームに欠かせない選手になっています。となると長田を13番、ライリーをWTBに回す選択もありですね。マシレワも捨て難い存在ですが…。

 阿部 悩ましいところだね。いずれにしても、チームは生き物。ジョセフ・ヘッドコーチも最後の最後まで見極めて、ベストメンバーを送り込むと思う。

 滝本 まさに“旬”を見逃さないことが、ベストメンバー選びの鍵ですね。私も最後の最後まで準備を尽くしてフランスへ乗り込みます!

 ◇阿部 令(あべ・りょう)1979年(昭54)生まれ、愛知県出身。05年4月に入社し、08年1月から記者職。13年10月からラグビーを担当。ラグビー競技歴は高校3年間で、ポジションはウイング。マシレワに「コマネチ」を伝授したのは私です。

 ◇滝本 雄大(たきもと・ゆうだい)1996年(平8)生まれ、千葉県出身。19年4月に入社し、デジタル部門を経て21年1月から記者職。ラグビー競技歴はなく野球一本でポジションは捕手。靴のサイズは34センチで、リーチに告げたところ驚かれた。

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