【ラグビーW杯】イングランドが下馬評覆しアルゼンチン撃破 フォードが足で全27得点 次戦は日本と対戦

2023年09月10日 06:54

ラグビー

【ラグビーW杯】イングランドが下馬評覆しアルゼンチン撃破 フォードが足で全27得点 次戦は日本と対戦
<イングランド・アルゼンチン>キレキレのプレーぶりを披露したイングランドのフォード(AP) Photo By AP
 【ラグビーW杯1次リーグD組   イングランド27―10アルゼンチン ( 2023年9月9日    マルセイユ )】 日本と同じ1次リーグD組注目の一戦は、前回大会準優勝のイングランドが27―10でアルゼンチンを下し、勝ち点4を獲得した。試合開始直後に危険なタックルによる退場で1人欠く数的不利の中、下馬評を覆す大きな白星を手に入れた。
 試合はいきなり動いた。開始2分過ぎ、フランカーのカリーがハイボールをキャッチして着地しようとした相手の頭部に接触し、イエローカードで10分間の一時的退出に。このプレーには今大会から新たに導入された、8分間にレッドカードかイエローカードで据え置きかを審議する「バンカーシステム」が適用されると、レッドカードに格上げされて一発退場に。イングランドは試合の大半を14人で戦う数的不利で絶体絶命のピンチに陥った。

 だが03年大会で北半球勢唯一の優勝を果たしているラグビーの母国は、ここからがしたたかだった。直後の3点を先取されたものの、相手もシンビンで1人少なくなった直後の前半10分、SOフォードのPGですぐさま同点に。さらに同27分、フォードのドロップゴール(DG)で勝ち越しに成功すると、4分後にはフォードが今度は約50メートルのDGに成功。数的不利を逆手に取り、キックで3点を積み上げる作戦が奏功し、12―3とリードして前半を終えた。

 後半もフォードの右足はさえまくり、相手のペナルティーを誘ってはショットを選択し、さらに5PGで15点を追加。終盤に1トライを返されたものの、セーフティーリードを保ったまま、会心の勝利を挙げた。

 大会直前にはフィジーに史上初めて敗れるなど、絶不調のまま開幕を迎えたイングランド。8月のテストマッチでSOファレル主将、No・8ブニポラがレッドカードによる出場停止処分を受け、ファレルの代わりに10番を任されたのがフォードだった。かつては重圧への弱さを露呈していたフォードだが、この日は全27得点を右足一本で稼ぐ八面六臂(ろっぴ)の働きで、文句なしのプレーヤー・オブ・ザ・マッチ(POM)にも選出。「(DGは)いつもプランとして持っていること。われわれにとって大きな武器。タフなゲームが続くが、成長を続けたい」と力強く言い切った。

 イングランドの次戦は17日(日本時間18日)の日本戦。ファレルとともにカリーも出場停止処分で欠く見通しだが、チーム全体で失っていた自信を大きく取り戻し、大きな壁として立ちはだかることになりそうだ。

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