女王・安井友梨 骨折乗り越え、涙の8連覇!「恩返しは結果を残すこと。絶対優勝する」 オールジャパン

2023年09月10日 22:58

スポーツ

女王・安井友梨 骨折乗り越え、涙の8連覇!「恩返しは結果を残すこと。絶対優勝する」 オールジャパン
ビキニフィットネス163センチ超級で8連覇を果たした安井友梨(中央)、左は2位の廣中れな、右は3位の永江仁美 Photo By スポニチ
 ボディービルの「オールジャパン フィットネスチャンピオンシップス 2023」が10日、栃木県宇都宮市の栃木県総合文化センターで開催され、ビキニフィットネス163センチ超級で安井友梨(39=ゴールドジム名古屋金山)が大会8連覇を果たした。
 感情があふれ出た。優勝者として名前が呼び上げると、安井は顔を両手で覆い、流れる涙と共に歓喜を味わった。「できるか分からないけど、どこまでやれるか分からないですけど、やってみようということでここまで来ました。あと一つあと一つと、靴にお祈りしながら、足をさすりながら戦い抜いた感じです」これまでの7回とは意味合いの違う8回目の頂点だった。

 今大会3週間前の先月19日、自身のインスタグラムで左足の親指を粉砕骨折したことを明かした。全治は1年と診断された。

 「ジムのロッカーを開けた瞬間、鉄の塊である15㌔のパラレルグリップが、左足の上に落ちてきました。左足指基節骨を骨折してしまい、緊急で救急病院に運ばれました」と報告。「オールジャパンが3週間後に迫っていますが、大会当日には、普通に歩くのも難しいと言わています。むしろ、大会出場は諦めて、すぐ手術が必要と、、、」と切羽詰まった状況であることを明かしていた。

 前日9日の年齢別で優勝したが、ステージを終えてホテルに帰ると足は倍くらいに膨れ上がっていたという。一時はこの日のステージをパスすることも考えた。しかし激痛に耐えながら様々な治療を行い、痛み止めを服用。何とか眠りにつき、大会に備えた。「ビキニフィットネス選手の安井友梨として、皆さんに恩返ししたり、喜んでもらえるのはステージに上がって結果を残すことだと、改めてすごい痛感した」。応援してくれる人、支えてくれる人、全ての人への感謝が満身創痍の体を突き動かした。

 一時は弱気になった前夜から一転、この日の会場入り後は「絶対に優勝する」と闘志がみなぎった。「決勝は本当に何やったか分からないくらい、足がほとんど機能していなかった。“ああ、どうかな”と思っていたので、優勝できるかなとすごい不安はありましたが、頂けて、本当に感謝しかないです。私一人ではここまではたどり着けないステージに上がることすらもできなかったと思います」と感無量だった。

 昨年10月に韓国で開催されたIFBB世界フィットネス選手権のビキニフィットネスで2年連続の準優勝で銀メダルを獲得。今季は、悲願の世界一にチャレンジすることを公言している。「今よりは確実にいいパフォーマンスを出せると思っています。治療に専念しながら、ビキニフィットネスを極めて、世界一に向けて。グラチャンに出た時に“今年の安井は世界一になれるぞ”と思ってもらえるような、体とパフォーマンスで出てきたいなと思っています」。ケガを糧に強さを増した女王が、次は世界の頂点に挑戦する。


◆安井友梨 主な優勝歴
JBBF オールジャパンフィットネスチャンピオンシップス 2016-2022年に7連覇
JBBF フィットネスジャパングランドチャンピオンシップス 2020-2022年に3連覇

おすすめテーマ

2023年09月10日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム