日本男子バレー 4大会ぶり自力五輪決めた!石川感涙「メダルを狙えるチーム」

2023年10月08日 04:45

バレーボール

日本男子バレー  4大会ぶり自力五輪決めた!石川感涙「メダルを狙えるチーム」
<日本・スロベニア>感涙する石川(右)と高橋藍(手前)(撮影・小海途 良幹) Photo By スポニチ
 【バレーボール パリ五輪予選   日本3-0スロベニア ( 2023年10月7日    東京・国立代々木競技場 )】 日本が4大会ぶりに自力で五輪切符を獲得した。1敗同士となったスロベニア戦で3―0のストレート勝ち。1試合を残しB組2位以内が確定し、パリ五輪出場を決めた。日本男子の五輪出場は自国開催の21年東京大会に続く2大会連続だが、自力での切符獲得は08年北京大会以来。エースで主将の石川祐希(27=ミラノ)がチーム最多の15得点を挙げて勝利に導いた。日本は8日の最終戦で、6連勝でパリ切符を獲得した米国と対戦する。
 最後は相手のサーブミスで決まった。龍神NIPPONがパリ五輪切符をつかんだ。戦士たちが歓喜の輪をつくった。石川はブラン監督、チームメートと抱き合い涙を拭った。

 「本当に苦しい状況だった。自分たちを信じて戦った結果、目標を達成できてうれしい。日本のバレーボールの強さを証明できた」

 今年、ネーションズリーグで銅メダルを獲得しアジア選手権を制覇。自信を持って臨んだ五輪予選。初戦でフィンランドに辛勝。第2戦でエジプトに逆転負け。選手同士の会話が不足し日本らしい連係が見られなかった。

 7年前のリオ五輪世界最終予選、石川は負傷に苦しみ、敗退が決まった試合は右足首を捻挫し、終了をベンチで見守った。それ以来の五輪予選。今回は主将を担うだけに特別な思いがあった。苦しい状況でもプレーと声で鼓舞。エジプト戦翌日にはミーティングで意見をぶつけ合った。チームを再生させた石川は「エジプトに敗戦してチームが一つになった」と振り返った。

 自身は腰痛の影響で開幕時コンディションが上がらなかったが、スロベニア戦はチーム最多15得点。要所で決めてストレート勝ちに導いた。それでも「僕のパフォーマンスとしては良くなかった。今のところは反省点が多い大会になった」と反省も忘れなかった。

 中大監督として石川を指導した松永理生氏(東山高監督)は「彼は水みたいな選手。順応性が高く、どんな壁にも対応する」と証言する。根底に「何とかなるという感覚がある」(松永氏)。中大1年時、イタリア・モデナからオファーが来た時も「行きます」と即答した。イタリア語は話せなかったが、トイレに単語を書いた紙を貼って覚えるなど猛勉強で克服した。今大会もさまざまな困難を乗り越えて標的を射止めた。

 パリ五輪では72年ミュンヘン五輪の金以来52年ぶりのメダルを狙う。「3―0で勝てば五輪が決まる状況で、しっかり3―0で勝てたのは次につながる。メダルを狙えるチームになった」。石川の言葉は確信に満ちていた。

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