【ラグビーW杯】成功率95%も松田号泣「勝って恩返ししたかった」 世界で魅せた「Tレックスポーズ」

2023年10月08日 21:48

ラグビー

【ラグビーW杯】成功率95%も松田号泣「勝って恩返ししたかった」 世界で魅せた「Tレックスポーズ」
アルゼンチン戦でも正確なキックをみせた松田(AP) Photo By AP
 【ラグビーW杯フランス大会1次リーグD組   日本27―39アルゼンチン ( 2023年10月8日    ナント )】 世界ランキング12位の日本は、同9位のアルゼンチンとベスト8をかけて対戦。ともに2勝1敗、勝ち点9で勝った方が決勝トーナメント進出となる大一番に臨み、残念ながら27-39で敗れた。
 敗れはしたが、SO松田力也(埼玉)の“黄金の右足”はさすがだった。

 ここまで16本中15本で成功。9月29日のチリ戦で、コンバージョンキックを1本失敗しただけで、成功率93.75%を誇る。

 この日は前半に2本のコンバージョンキックを決めた。アルゼンチンのキッカーが失敗を重ねる中、安定感を見せた。そして見せ場は後半25分。日本はペナルティーからのリスタートで、最後はナイカブラが右隅にトライを決め、4点差まで詰め寄ると松田の出番だ。右サイドラインぎりぎりの難しい角度から見事にコンバージョンキックを決めた。

 結局、この日は4本を蹴って4本とも成功。成功率は95%まで跳ね上がった。

 大会直前のイタリア戦までは絶不調だった松田だが、現在もフランスに滞在して体のメンテナンスなどのサポートを行う佐藤義人トレーナーの助言を元に修正。右肩が下がる傾向があったことから、初戦のチリ戦では抜刀のようなポーズをルーティンに加えることで、高い成功率を取り戻した。

 大会直前のルーティン変更は勇気の必要な決断だが、「ポイントを意識するためにやった。いきなり(の変更)だったが、変化に不安はなかった」ときっぱり。その後はポーズを封印したものの、サモア戦の後半にコンバージョン1本を外すまで、パーフェクトを続けた。

 体の前に手を出す「小さく前にならえ」のようなポーズは、特にネーミングがない。FBレメキからは「Tレックス(ティラノサウルス)ポーズ」と呼ばれているそうで、「大学同期からは(恐竜に例えて)ガオールーティンと呼ばれた」と松田。「いいネーミングがあれば付けてほしい」とファンに注文を寄せている。

 2大会連続、海外大会では初の8強入りとはいかなかったが、松田の右足は世界でも見せ場をつくった。

 松田は試合後「勝って恩返ししたかった。申し訳なく思います。最後勝てるところまで来て、勝てなくて本当に悔しい。本当に2019年のベスト8以上を目標に掲げてやってきたが、まだまだいけると思うし、次の4年後には壁を超えられるように準備したい」と話し、大粒の涙を流した。

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