【全国学生相撲選手権】団体Vの近大・三田大生「負ける気がしなかった」卒業後は角界入り熱望

2023年11月06日 08:43

相撲

【全国学生相撲選手権】団体Vの近大・三田大生「負ける気がしなかった」卒業後は角界入り熱望
団体戦決勝、近大の先鋒・三田大生(右)が草野直哉を送り倒しで破る Photo By スポニチ
 第101回全国学生相撲選手権大会の最終日が5日、大阪・堺市大浜公園相撲場で行われ、Aクラス団体戦は近大が13年ぶり9度目の優勝を果たした。
 近大の主将・三田大生(4年)が劇的優勝の立役者となった。日大と対戦した決勝の先鋒戦、前日の個人戦を制した学生横綱・草野直哉(4年)から値千金の白星を挙げた。押し込まれた土俵際、絶体絶命の体勢から驚異の粘りで右へ回り込んで突き落としからの送り倒しで大逆転。「ノッていて負ける気がしなかった。みんなが盛り上げてくれるだけ、チームのためなら勝てる。みんなの応援のおかげです」と見事な勝負強さを発揮した。

 大学最高峰の大会で団体優勝することは、全選手にとって最大の目標。「この日に優勝するためだけにずっと稽古してきた。どうしたら優勝できるのかとミーティングもして、毎日みんな泥々になりながらやってきた。相撲をやってきて、今日が一番最高の日です」。念願をかなえて喜びを爆発させた。2年前は決勝で日体大に惜敗。「あの時に置いてきたものを取り返しに来た」と同じ大浜の地で雪辱を果たした。

 三田は栃木・黒羽高1年時には関東大会の65キロ未満級に出場するほどの小兵だったが、高校3年間で30キロ以上も増量。3年時には中量級(100キロ未満)で世界一に輝いた。近大入学後はさらにパワーアップして120キロまで増えた。大学での個人タイトルは昨年の西日本学生選手権と今年の西日本学生体重別無差別級の2つ。今年10月の国体でベスト8に入っており幕下最下位格付け出し資格を得ている。今後の進路については「大相撲に行って勝負したい」と角界入りを熱望した。

 二陣の北野泰聖(4年)は、三田と同じく小兵ながら動きの良い相撲でチームを勢いづけた。両膝の故障を抱えているため前日の個人戦には出場せず、団体戦に専念。決勝は同体取り直しの末に日大・花岡真生(3年)を破った。花岡は熊本・鶴城中の後輩で、小学生の頃から一緒に稽古してきた間柄。インカレ決勝という大舞台での顔合わせに「これは運命だな」と思いを巡らせた。

 北野は卒業後、実業団の強豪・アイシン精機に就職する予定。昨年近大の主将を務めた藤澤詩音と同じチームで相撲を続けていく。

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