駒大 1区からトップ譲らぬ“完全V”で4連覇 佐藤2区で有言実行激走「出る駅伝は全部区間新が目標」

2023年11月06日 04:45

駅伝

駒大 1区からトップ譲らぬ“完全V”で4連覇 佐藤2区で有言実行激走「出る駅伝は全部区間新が目標」
早大・山口(奥)を引き離す駒大・佐藤 Photo By 代表撮影
 【全日本大学駅伝 ( 2023年11月5日    愛知・熱田神宮~三重・伊勢神宮の8区間106.8キロ )】 駒大が1区からトップを譲らず5時間9分0秒の「完全V」で4年連続16回目の優勝を飾った。2区の佐藤圭汰(2年)が区間新記録の31分1秒で区間賞を獲得。昨季スーパールーキーとして名をはせた有望株が大会MVPの活躍を見せ、史上初となる2季連続の学生駅伝3冠に王手をかけた。大会4連覇は最多タイ、学生駅伝5連勝も最長タイと記録ずくめの快勝で、来年1月2、3日の箱根駅伝に大きく加速した。
 藤色のたすきが佐藤に渡った時点で大勢は決した。トップで受け、2区の最初1キロを2分37秒のハイペースで刻む。「区間新を狙おうと思った。(他校は)離れると思っていた」。食らいついた早大を5キロ付近で突き放し、早くも独走態勢に。「前半の流れを決める大事な区間。後ろとの差を引き離す役割を果たせて良かった」と振り返った。

 トラックで世界と渡り合う“怪物”は「出る駅伝は全部、区間新が目標」と言ってのける。だが10月の出雲駅伝では青学大・黒田と同タイムで区間賞を分け合い「めちゃくちゃ怒られた」。アジア大会から中4日のレースも、OBの田沢廉(トヨタ自動車)と競い合うSチームを指導する大八木弘明総監督(65)からは厳しく叱咤(しった)された。「次は絶対、見返してやる」と決め、今大会に向けたミーティングで「絶対に区間新を出します」と豪語。有言実行を果たした。

 駒大は前回の箱根駅伝4区で首位に立って以降、3大駅伝で21区間もの間、トップを走り続ける。今年の出雲、全日本の計14区間では平均区間順位が1.7位。さらに2年目の佐藤が本領発揮し、2季連続の3冠へ向けて鬼に金棒となった。大八木総監督も「あの流れが大きい」と大会MVPに選定した。

 佐藤は前回の箱根駅伝は体調不良で欠場。「前回は貢献したい思いがあった。その悔しさをなくしたい。今回はチームに貢献できる走りがしたい。2区と5、6区以外。できれば往路で」とスピード区間で勝負を見据える。節目の第100回を飾る箱根駅伝へ最高の役者がそろった。

 ◇佐藤 圭汰(さとう・けいた)2004年(平16)1月22日生まれ、京都市出身の19歳。小3から本格的に陸上を始め、洛南高時代は1500メートル3分37秒18、3000メートル7分50秒81、5000メートル13分31秒19の3種目で高校日本記録を樹立。昨年8月のU20世界選手権5000メートル11位、今年10月のアジア大会同6位入賞。学生駅伝デビューの昨年の出雲駅伝では2区で区間新の区間賞。座右の銘は「上には上がいる」。1メートル84、67キロ。

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