角界挑戦決意の83キロの小兵 沖縄・中部農林高の前田俊之丞「親孝行になるかな」

2023年11月06日 17:40

相撲

角界挑戦決意の83キロの小兵 沖縄・中部農林高の前田俊之丞「親孝行になるかな」
安治川部屋から新弟子検査を受検した長谷川力響(左)と前田俊之丞(撮影・前川 晋作) Photo By スポニチ
 大相撲九州場所(12日初日、福岡国際センター)の新弟子検査が6日、福岡市内で行われ、受検した3人全員が体格基準(身長1メートル67、体重67キロ以上)をクリアした。内臓検査の結果に問題がなければ九州場所初日に合格が発表され、3日目から行われる前相撲で初土俵を踏む。
 沖縄・中部農林高3年の前田俊之丞は、体重83キロの小兵。今年の沖縄県総体では、中部農林高のチームメートで全国高校選抜大会80キロ級日本一の眞榮里優翔を破って全国高校総体出場を決めた。体重別と無差別ともに全国大会での入賞経験はなく、角界入りは考えていなかった。しかし、師匠の安治川親方(元関脇・安美錦)に誘われると「親孝行になるかな」と一念発起。「体が小さいのでプロで相撲取れるのかな」と不安もあったが、高校最後の大会となる10月の国体を前に角界入りを決断した。

 得意の形は、師匠と同じような右前ミツを引いて押して攻める相撲。最近は幕内・翠富士(27=伊勢ケ浜部屋)の動画を見て参考にしているという。力士人生の第一歩を踏み出し「自分ができるところまで上がれたらいい。最初は幕下まで行きたい」とまずは近い目標を見定めた。

 前田と青森・五所川原農林高3年の長谷川力響はともに安治川部屋。昨年12月に創設された同部屋には毎場所のように有望な新弟子が入門しており、また新たな期待の力士誕生となる。

 他に、埼玉・花咲徳栄高野球部出身の大山翔詩(とうた、18=立浪部屋)も受検。大山は部屋の大関・豊昇龍(24)に憧れており「早く同じようなステージに立ちたい。超えていきたい」と大きな夢を語った。

 ◇前田 俊之丞(まえだ・しゅんのすけ)2005年(平17)11月9日生まれ、沖縄県浦添市出身の17歳。てだこ相撲クラブで小4から相撲を始める。中部農林高3年時、80キロ級と無差別級で沖縄県大会優勝。全国高校総体では80キロ級で16強、無差別級で64強。得意の形は右前ミツ。1メートル73、83キロ。

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