【高校ラグビー】日本一の阪神・岡田監督の母校 関大北陽が花園初出場へ王手

2023年11月06日 18:15

ラグビー

【高校ラグビー】日本一の阪神・岡田監督の母校 関大北陽が花園初出場へ王手
関大北陽(左側、白基調のジャージー)は5日の準決勝で金光藤蔭を撃破。12日の決勝で、ともに花園初出場をかけて大産大付と対戦する Photo By スポニチ
 【第103回全国高校ラグビー大阪府予選準決勝   関大北陽36―5金光藤蔭 ( 2023年11月5日    花園第2グラウンド )】 関大北陽ラグビー部が悲願の花園初出場へ王手をかけた。大阪府予選の準決勝が各会場で行われ、初めてAシードに選出された大阪第1地区の関大北陽は金光藤蔭を36―5で撃破。ともに花園初出場をかけ、12日の大阪第1地区決勝で大産大付と対戦する。
 関大北陽はキックオフから10分すぎまで苦しい時間帯が続いた。ハイパントも絡めて前進を図る金光藤蔭にほぼボールを支配され、自陣からなかなか抜け出せない。この厳しい局面を打開したのは、部が身上とする粘り強い防御だ。何度もゴールラインを背負いながら、最後の一線だけは越えさせなかった。低く突き刺さるタックル、研ぎ澄まされた集中力、あふれるフォロー。仮に先制を許せば、その後の展開はまた違ったものになっていただろう。この窮地を15人一丸で脱した。

 ようやくチャンスが訪れたのは前半14分すぎ。敵陣ゴール前右のラインアウトを一気に押し込み、じわりじわりと金光藤蔭に圧力をかけていく。FWがサイドアタックを繰り返し、最後はラックからなだれ込むようにインゴールを陥れ、先制トライに結びつけた。

 12点リードで折り返した後半も主導権を渡さなかった。後半12分すぎだ。ゴール前右のラインアウトからモールを押し込むなど後半だけで計4トライを重ね、粘る難敵を突き放した。圧巻は試合終了間際の1本。自陣深くのラックでターンオーバーに成功すると、細かいパスとオフロードパスがおもしろいようにつながる。最後はSO丸尾拓真(2年)がハーフウェー付近から約50メートルを走り切り、右中間へ飛び込んだ。今大会初トライの司令塔は「FWが頑張ってくれた。感謝です」と謙虚に振り返った。

 後半に1トライを返されたが、指揮を執る梶村真也監督(42)もFWの奮闘を称えた。「FWがスクラムと近場のディフェンスでよく頑張ってくれたおかげです。FWの頑張りが大きかったですね」。指揮官は東海大仰星(現東海大大阪仰星)の出身。1999年度の花園大会はNo・8として仰星の初優勝に貢献した一人だ。主将も務めた東海大を経て卒業後はヤマハ発動機(現リーグワン静岡)で7年間プレーした。豊富な経験に裏打ちされた確かな指導力で一歩ずつ着実に部員の力を引き上げてきた。

 同校OBにはプロ野球・阪神タイガースの岡田彰布監督らがいる。岡田監督率いる阪神は5日の日本シリーズ第7戦でオリックスを破り、38年ぶりの日本一に輝いた。阪神ファンだというNo・8永井玲雅主将(3年)も日本シリーズの熱戦に刺激を受けた一人だ。永井は「ここまで来たので、大阪の歴史を変えたい」と言葉に力を込めた。

 大阪第1地区の頂点まであと1勝。決勝は6度目のチャレンジになる。現在の3年生は、2年連続決勝で敗れた先輩たちの涙を見てきた。いざ、初の花園切符獲得へ――。冬の全国大会初出場をかけ、12日に大産大付との大一番に挑む。 

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