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9分30秒のあいさつで夫人への感謝伝える 元明瀬山が断髪式で結婚を公表

2024年06月02日 20:51

相撲

9分30秒のあいさつで夫人への感謝伝える 元明瀬山が断髪式で結婚を公表
この日晴香夫人との結婚を公表した元明瀬山は長男の颯之佑くんにねぎらいを受ける。 Photo By スポニチ
 大相撲で昨年8月に現役引退した元幕内・明瀬山の井筒親方(38)=本名・深尾光彦、愛知県出身、木瀬部屋=の断髪式が2日、東京・両国国技館で開かれ、埼玉栄高で後輩に当たる大関・琴桜、大関・貴景勝ら約280人がはさみを入れた。
 井筒親方はこの日、コロナ禍の2020年12月に晴香夫人(33)と結婚したことを公表。元々明瀬山ファンだった晴香さんとは19年8月の所沢巡業で激励の手紙を渡したことがきっかけで交際に発展したという。その後幕下に陥落し、引退も考えるなど気持ちが折れかかったが「また一度大銀杏(おおいちょう)姿が見たい」との晴香さんからの激励の言葉に奮起し、21年初場所では再入幕を果たした。その後幕下に陥落し同年11月には長男颯之佑(そうのすけ)ちゃん(2)が誕生。「関取に復帰して息子と土俵入りする」夢は果たせなかったが、この日、「明瀬山最後の取組」として長男と相撲を取ることが実現。「夢がかなった」と感無量の様子で取組後は涙があふれ出た。

 師匠の木瀬親方(元幕内・肥後ノ海)に大銀杏を切り落とされ、15年間の力士生活に別れを告げると、あいさつでは「前夜考えた」という文言を7枚の用紙にしたため、9分30秒に及ぶロングスピーチで感謝の思いを述べた。あいさつの最後には最愛の人への思いを告白。「子供の面倒をみて、大きい子供も面倒も見ながら時間を作って(断髪式の準備を)よくやってくれました」。「普段恥ずかしくて言えないけど、この場を借りて感謝の気持ちを伝えたいです」「何度もケンカもしました。たくさん話し合いもしました。奥さんにも拍手をいただけたら幸せです」など最大級の賛辞を送り続け、来場者の心を打った。

 長男との相撲を取って涙、1学年後輩・豪栄道から引退の歳に激励されたエピソードが紹介されると涙が止まらずハンカチで顔を覆って号泣。最後のあいさつでも何度も感極まって言葉に詰まった。「あまり泣いている姿を見たことがない」と晴香さんが驚くほど、涙腺破壊が連発。笑いあり、涙もたくさんありの「明瀬山劇場」。愛らしい「癒やし系」キャラと人間味あふれる個性派力士にふさわしい終幕だった。

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