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エンゼルス・大谷 2戦連発27号!キング独走28号! 一発目は「兜の儀式」辞退で水原通訳が爆笑代役

2023年06月29日 02:30

野球

エンゼルス・大谷 2戦連発27号!キング独走28号! 一発目は「兜の儀式」辞退で水原通訳が爆笑代役
<エンゼルス・ホワイトソックス>初回、大谷は先制ソロを放つ(撮影・沢田 明徳) Photo By スポニチ
 【ア・リーグ   エンゼルス4-2ホワイトソックス ( 2023年6月27日    アナハイム )】 エンゼルスの大谷翔平投手(28)が27日(日本時間28日)、ホワイトソックス戦に「2番・投手兼DH」で出場。初回に27号ソロ、7回に日米通じて登板試合初の2本塁打となる28号ソロを放ち、投げても右手中指の爪が割れるアクシデントもありながら6回1/3を1失点、10奪三振で7勝目を挙げた。2発&10奪三振はア・リーグでは63年ペドロ・ラモス(インディアンス=現ガーディアンズ)以来60年ぶり。月間13発は自己最多と球団記録に並んだ。
 ベンチが爆笑に包まれた。初回に2戦連発の27号を放ってダイヤモンドを一周した大谷は“時間がない”をアピールするように手をグルグルと回し「兜(かぶと)の儀式」を辞退してベンチ裏へ。ナインに促された水原一平通訳が兜を持ってベンチ内を横断した。最後は照れくさそうに兜をかぶって左翼後方のブルペンへ恒例の手刀ポーズ。超異例のセレブレーションとなった。

 「1死だったので次の回の準備のため。(水原通訳は)ちゃんとかぶっていなかったのでノリが悪いと思った」

 わずか十数秒でも準備を優先するのは二刀流選手だからこそ。「最初からちょっと割れていた」という右手中指の爪も気にしながらの投球も6回1/3を1失点と役割を果たす。そして降板直後の7回打席。外角低めの落ちる球で体勢を崩されながら左中間席へ運んだ。今度は兜をかぶってセレブレーション。インパクトの直前で左手をバットから離すことでヘッドが前に出ることなく、最後は右手一本でボールを乗せた28号に「タイミングも良く、打撃の形としても申し分ない感じ」と自画自賛する。メジャー6年目、64度目の投打同時出場で初の2発。直後に「MVP」コールも起こり「いつされても気分がいい。凄くありがたい」と笑った。

 言葉には慎重な男も「打撃面はベストに近い」と言う。6月はこれで13本塁打。3試合を残し、松井秀喜と自身が持つ日本選手最多と球団記録に並び「良い軌道で振れているのが一番。長い間コンタクトできる準備ができる分、詰まっても、泳いでも、しっかり振れる準備ができている」と分析する。28本塁打、64打点、OPS(出塁率+長打率)1・040はいずれも両リーグトップで、シーズン56発ペースとした。

 この日は「ジャパニーズ・ヘリテージ・ナイト」と題し、日本や日系コミュニティーとの交流イベントを実施。試合前にグラウンドで和太鼓や阿波おどりが披露され、来場者には「大谷パズル」が配布された。まさに大谷ずくめの一日でチームは2連勝で地区2位に浮上。再びワイルドカード進出圏内に入った。

 「みんなの雰囲気も良い。個人的にこの位置にいた方が負け越しより気持ちも入る」と大谷。異次元、別世界、神懸かり…。もう、その活躍を表現する言葉は、見当たらない。(笹田幸嗣通信員)

 ≪月間本塁打数ゴジラ超え王手≫日本選手の月間最多本塁打は07年7月の松井秀喜、21年6月、23年6月の大谷の13本で3度。4位も19年6月、21年7月の大谷の9本が2度で上位を独占している。残り3試合で新記録更新に期待がかかる。

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