大谷翔平が受けた打撃妨害は5度 メジャー全体では57度 1年前の1・5倍…急増の原因とは

2023年07月01日 12:35

野球

大谷翔平が受けた打撃妨害は5度 メジャー全体では57度 1年前の1・5倍…急増の原因とは
ガーディアンズ戦、打撃妨害で出塁する大谷 Photo By スポニチ
 メジャーでキャッチャーの打撃妨害が増えている原因について、AP通信が6月30日(日本時間7月1日)、言及している。
 ホワイトソックスの強打者ルイス・ロベルトは今季ここまで5度の打撃妨害を受けた。「時に、パワーを生かすために、ぎりぎりまで引き付けて打つ。そういう時に、捕手は振らないと思うのかもしれない。こっちが振りに行くと、ボールを取ろうとミットを前に出す。自分の場合はそれが理由かも」と分析する。

 他にもエンゼルスの大谷翔平、アスレチックスのエステリー・ルイーズが5度、その次はブレーブスのカイル・タッカーが4度。

 メジャー全体では、6月29日(日本時間30日)までに57度。去年の同じ時期の38度の1・5倍だ。ちなみに1974年以降、メジャーで一番打撃妨害が多かったシーズンは22年で、74度。次は21年で62度だった。増加傾向で、今季もこのペースなら3桁に届く勢い。

 57人の打撃妨害による走者のうち16人が生還している。元捕手のレンジャーズのブルース・ボーチー監督は「打撃妨害で気を付けるべきはどの打者かというのはピンポイントで捕手に知らせている。用心深くやらないといけない」と説明する。カブスのデビッド・ロス監督も捕手出身で、時に試合中に大声で「近すぎるぞ」と自軍の捕手に注意をうながす。「先日ももうちょっとで当たるところだった」。

 なぜこんなに打撃妨害が増えているのか。AP通信は捕手がフレーミングに熱心なのと関係があると指摘する。なるべくベースの近くで捕球した方がストライクを得やすい。打撃妨害をたくさん取られている捕手は、パイレーツのオースティン・ヘッジズ、タイガースのジェイク・ロジャーズ、ジャイアンツのブレーク・サボルで、4度ずつ。彼らは同時にキャッチングの評価が高い捕手でもある。

 ヘッジズは「なるべく打者に近く、ベースの近くでキャッチしようと考えている。今年特にアジャストしたことのひとつで実際かなりキャッチングが良くなった。もちろん打撃妨害は良くないけど、結果全般的に捕球の数字が上がっているなら、少しくらいは仕方がない」と説明する。

 ロス監督も、ベースの側で捕球した方が、特に低目は球審の目にストライクに見えやすいのだと明かす。とはいえ打撃妨害で出した走者のうち16人が生還。4月15日のレッドソックス戦ではエンゼルスのマット・タイス捕手が8回に2度の打撃妨害でチームは7-9の逆転負けを喫した。ボーチー監督が言うように、打者を見て注意深くやらないといけないのである。

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