エンゼルス大谷 打者での出場は継続も「追って通知があるまで」の条件付き セカンドオピニオンが鍵

2023年08月26日 02:30

野球

エンゼルス大谷 打者での出場は継続も「追って通知があるまで」の条件付き セカンドオピニオンが鍵
エンゼルスの大谷 Photo By スポニチ
 エンゼルスは24日(日本時間25日)、「右肘内側側副じん帯損傷」で今季、投手登板しないことが決まった大谷翔平投手(29)が25日(同26日)のメッツ戦以降も当面、打者出場すると発表した。同日先発の千賀滉大投手(30)とのメジャー初対決は実現するが、球団発表は「(肘の状態について)追って通知があるまでの出場」の条件付き。投手での早期復帰を目指して18年以来2度目のじん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)に踏み切る場合は、打者でのシーズン完走も消滅する可能性もある。 
 「until further notice」――。直訳すれば「追って通知があるまで」。エ軍が発表した大谷の打者出場継続は、含みを持たせる「条件」付きだった。

 試合のなかった本拠地・アナハイムから、東海岸のニューヨークへの移動日。球団は「翔平はチームとともにニューヨークに移動し、DHで出場する予定」と発表した。ただその発表にあったのは「追って通知があるまで」の一文。25日(同26日)のメッツ・千賀との、打者としての対戦は決定的となったが、その後の動向は不透明だ。

 44号も放った23日のダブルヘッダー第1試合での緊急降板後に「右肘のじん帯損傷」が判明。投手での今季登板はなくなったが、第2試合は打者でフル出場した。ペリー・ミナシアンGMは右肘について「医療面でセカンドオピニオンを求めていく」と説明。手術を勧められる可能性の高い、このセカンドオピニオンが、今後の大きなポイントになる。

 11年のレッドソックス・松坂大輔は、5月17日の右肘故障判明から一時帰国を挟んだ16日後、6月2日の2度目の検査の翌日に手術を決断。15年のレンジャーズ・ダルビッシュ(現パドレス)も3月6日のじん帯断裂判明後、同10日のセカンドオピニオンで手術を勧められ、3日後の同13日に手術を決めた。

 大谷は前回の18年は、9月5日のじん帯損傷判明後も最終戦まで打者出場を続け、シーズン後の10月に手術を行った。現在、2位に10本差のリーグトップ44本塁打。日本選手史上初の本塁打王を目指し、残り34試合に打者出場するか、それとも投手での早い復帰を目指して早期手術を選択して数試合で今季を終えるのか。予断を許さない状況だ。

 大谷肘負傷の衝撃から一夜、この日も大リーグ公式サイトがトップニュースで扱うなど、米メディアも大きく報じた。地元紙・ロサンゼルス・タイムズ紙が「再び同じ投手になれる保証はない」とするなど、二刀流継続是非、契約問題など米メディアも今後の動向に注目する。「全ての情報を得た後、彼は適切な判断をし、私たちはそれが何であろうとサポートする」。前日の会見でミナシアンGMが言った大谷の「適切な判断」まで、長い時間はかからない。

 ▽大谷の前回18年の右肘手術までの経緯 18年6月7日に「右肘の内側側副じん帯損傷」と保存療法のPRP(多血小板血しょう)注射を行ったと発表。同28日に一度は手術回避が決まり、7月3日に打者復帰。投手では9月2日に復帰登板も、同5日の検査で新たなじん帯損傷が判明。セカンド、サードオピニオンを経て同25日にトミー・ジョン手術実施が決まり、シーズン終了後の10月1日にロサンゼルス市内で手術。打者では19年5月、投手ではコロナ下の20年7月26日のアスレチックス戦で復帰した。

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